ジャガーは何をやろうとしているのか 1900万円の新型EV、狙いは? 独占インタビュー

公開 : 2025.03.06 06:45

タイプ00コンセプトのデザインを継承

新型GTには「経済的な理由」から、JLRの他のモデルと共通の電気モーターとバッテリーが使用される。

「しかし、どのように車両設計を行い、そして衝突や空力要件を満たしながらどのように外観を仕上げたか、そこにエンジニアリングの面白さがある」とグローバー氏は言う。

インテリアは最新技術に依存するのではなく、デザインや職人技で勝負する。
インテリアは最新技術に依存するのではなく、デザインや職人技で勝負する。    ジャガー

量産バージョンのデザインとタイプ00コンセプトの差については、「2台の間には強い血統がある」ため、「人々が失望することはない」とした。

プロポーション、ロングボンネット、フロントフェイス、リアライトのグラフィックは、タイプ00から引き継がれる部分である。

「2台を並べて分析し、内側と外側を細かく調べた。そのミーティングを終えたとき、わたしがジャガーに来たときよりも類似点がさらに増えていると感じた」

インテリアについては、ジャガーは「ドライバーにテクノロジー(IT系の最新システムや機能群)を押し付けない」という。

「何よりも重要なのは、車内を素晴らしい場所にすることだ。テックは、必要なときに利用できるようにする。ジャガーはテクノロジーの良さで勝負するつもりはない」

「それは、偉大な時計メーカーに少し似ている。確かにそこには革新性があるが、テクノロジーで勝負しているわけではない。デザイン、職人技、エンジニアリング、そして駆動方法という点で類似性があると思う。おそらく、テックの分野は中国メーカーに任せることになるだろう」

「ジャガーはEVに専念する」

アストン マーティンベントレーメルセデス・ベンツポルシェボルボといったメーカーがEV計画を後退させているにもかかわらず、ジャガーの計画には「柔軟性はない」とグローバー氏は言う。ジャガーの新型車はすべて、EV専用設計のジャガー・エレクトリック・アーキテクチャー(JEA)をベースに作られ、ハイブリッド車との互換性は持たない。

「2021年に、ジャガー専用のEVアーキテクチャーを採用するという決定を下した。V8エンジンやその他のものを搭載することはない。EVに専念する」

ジャガーのマネージング・ディレクター、ロードン・グローバー氏。
ジャガーのマネージング・ディレクター、ロードン・グローバー氏。

グローバー氏は、「EVは当社にとって正しいプラットフォームであり、長期的には業界全体で選ばれることになる」と確信している。JEAはジャガーを2030年代まで牽引し、その頃には航続距離や充電に対する反応の面で「多くのことが変化する」とグローバー氏は述べた。「技術とインフラの進歩が大きな違いをもたらすだろう」

EVのデザインも、より面白いものになっていくとの考えだ。現在のEVのほとんどは、ボンネットを短くし、ホイールを小さくし、キャブフォワード(キャビンが前寄り)のプロポーションにすることで航続距離を稼ぐという設計だが、その結果、「最もエキサイティングで、感情を揺さぶる」ようなクルマにはならないという。

「おそらく何よりも必要なのは、ぜひ所有したいと思うようなクルマを作ることだ。パワートレインは二の次でよい」

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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