ジャガーは何をやろうとしているのか 1900万円の新型EV、狙いは? 独占インタビュー

公開 : 2025.03.06 06:45

欲しいと思えるようなクルマ

GTの後に少なくとも2つのモデルが発売される予定で、大型の高級セダンとSUVになると見られている。いずれも同じデザイン言語と「華麗」なプロポーションを持ち、英国ソリハルで製造される。

最初にGTを発売する理由は、新しい高級車市場で「ブランドを最も明確に位置づけるため」であり、また、新生ブランドの予告に使用したタイプ00コンセプトに最も近いためでもある。

ジャガー・タイプ00コンセプト
ジャガー・タイプ00コンセプト

「GTの役割は、ジャガーの存在と、10万ポンドを超える価格帯を示すことだ。この製品コンセプトとブランドには、それが実現可能なのだ」

「他のモデルは、より幅広い層にアピールし、より多くの台数を販売するなど、それぞれ異なる役割がある」

新型車のエントリー価格は約10万ポンド(約1900万円)となるが、グローバー氏は、顧客は複数台のジャガーを購入するだろうと述べた。

「その意味では、『今日はどのクルマで出かけようか?』ということになるだろう。当社の最も重要な仕事は、人々の心に響く、感情的な反応を引き出すようなクルマを作ることだ。10万ポンドのクルマが必要な人はいない。欲しいと思わってもらわなければならない」

10万ポンドから値下げを行うこともない。

「ブランドを傷つけるような価格設定にはしない。本当に、本当に魅力的な提案を、独自に設計されたクルマで実現できれば、この価格帯も十分に現実的なものとなるだろう」

新型GTは、正式発表と同時に受注を開始し、潜在顧客を対象とした試乗ツアーも実施される。これは「非常に特別な体験」であり、コンセプトカーに関心を示した人々を対象としている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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