もはや博物館 広大な森の中で見つけたクラシックカー 40選(後編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.03.15 19:45

ヘンリーJ

これは、オールドカー・シティで見つけた2台のヘンリーJのうちの1台である。ここで働いている従業員の1人に、これは1952年のバガボンドという仕様で、1万5900台が製造されたと聞いた。装備を簡素化したエントリーグレードであり、テールライト、バックライト、ヒーター、そしてトランクリッドの開閉機能までオプションとなっていた。こうした風変わりな小型車が今でも自動車解体場に残っているのは驚くべきことだが、興味深いことに、米国で現存するヘンリーJの多くは台座に載せられ、通り過ぎるドライバーたちへの広告塔として使われている。

ヘンリーJ
ヘンリーJ

1967年型クライスラー・インペリアル

この特徴的なリアエンドは、1967年型クライスラー・インペリアルのものである。当時、最も贅沢なクルマの1つであり、後部座席のシートヒーターや回転式の助手席など、興味深い機能が満載されていた。当時のパンフレットには、助手席の乗員は後部座席の人とチェスを楽しむことができると書かれている。

1967年型クライスラー・インペリアル
1967年型クライスラー・インペリアル

1968年型ダッジ・チャージャー

この1968年型ダッジ・チャージャーは、人気の440シリーズの1台である。しかし残念ながら、もうマグナムV8エンジンは搭載されていない。かつては、1/4マイルを14秒で駆け抜け、最高速度は198km/hに達した。敷地の奥を探せば、同じ年代のチャージャーがもっとたくさん見つかるに違いない。コメディドラマ『爆発!デューク』に登場した有名な「ゼネラル・リー」は、1969年型チャージャーだった。

1968年型ダッジ・チャージャー
1968年型ダッジ・チャージャー

1959年型フォード・サンダーバード

オールドカー・シティにある多くのクルマと同様、この1959年型フォード・サンダーバードにはもう、スペアパーツを少し提供できる程度にしか役割が残されていない。エンジンが取り外され、無傷のパネルが1枚もなく、屋根は完全にへこんでいる。第2世代の通称「スクエアバード」は先代とかなり異なり、シートが2つ追加された。

1959年型フォード・サンダーバード
1959年型フォード・サンダーバード

キャデラック・フリートウッド・インペリアル

この巨大な4ドア・リムジン、キャデラック・フリートウッド・インペリアルは、1952年のモデルと思われる。つまり、わずか800台しか製造されていないということだ。146.8インチ(3728mm)のホイールベースに、バチカン市国よりも多くのベルと、サッカーの試合会場よりも多くのホーンを搭載していた最高級車である。残念ながら、この状態では、2152kgの巨体は、おそらく同量のスクラップと同じくらいの価値しかないだろう。

キャデラック・フリートウッド・インペリアル
キャデラック・フリートウッド・インペリアル

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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