もはや博物館 広大な森の中で見つけたクラシックカー 40選(後編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.03.15 19:45

1953年型ビュイック・スーパー・リビエラ

この1953年型ビュイック・スーパー・リビエラの2ドア・ハードトップは、90%以上の部品が残っている。ボディは比較的しっかりしているように見えるし、内装も驚くほど若々しい。クーペは人気のボディ形状で、9万台が販売された。この個体は編集部が訪問した際に売りに出されていたが、今頃は新しいオーナーのもとにあるかもしれない。

1953年型ビュイック・スーパー・リビエラ
1953年型ビュイック・スーパー・リビエラ

キャデラック・フリートウッド

この素晴らしいキャデラック・フリートウッドを見てほしい。ジョージア州のナンバープレートによると、このクルマが最後に道路を走ったのは1976年のようだ。草木に隠れてよく見えないため、正確なモデルを特定するのは難しい。最も可能性が高いのは、1969年型のブロアムで、1万7300台製造されたうちの1台である。

キャデラック・フリートウッド
キャデラック・フリートウッド

リンカーン・プレミア

1957年、プレミアはリンカーンの中級モデルとして、カプリとコンチネンタル・マークIIの間に位置づけられていた。2105kgの巨体でありながら、大排気量のV8エンジンで0-97km/h加速わずか9.1秒、最高速度186km/hに達する。しかし、アクセルを強く踏み込んで走ると、4.6km/lという公称燃費にすら届かなくなってしまう。ボディパネルの一部はかなり綺麗に見えるが、長期的に保存できるとは思えない。

リンカーン・プレミア
リンカーン・プレミア

1959年型シボレー・セダン・デリバリー

なんと珍しいクルマだろう。この商用車は、もちろんステーションワゴンをベースにしているが、リアにサイドウィンドウがない。ビスケインと共通化されたベースグレードのため、贅沢品はほとんどない。現在ではあまり多く残っておらず、ジャンクヤードで見つけることもまずないだろう。

1959年型シボレー・セダン・デリバリー
1959年型シボレー・セダン・デリバリー

1956年型パッカード・クリッパー

この角度から見ると、この1956年型パッカード・クリッパーの4ドア・セダンがデラックスかスーパーか、判断に迷うところだ。いずれにしても、それぞれ5000台強しか製造されていないため、希少であることに変わりはない。もうV8エンジンは残っていないが、それでも保存する価値のあるクルマである。

1956年型パッカード・クリッパー
1956年型パッカード・クリッパー

ナッシュ・アンバサダー

ナッシュ・アンバサダーは1957年に大幅な改良を行い、フェンダー部の駐車灯や米国初の4ビームヘッドランプなどを採用した。しかし、そうした革新性にもかかわらず、販売では苦戦を強いられた。ナッシュの市場シェアはわずか0.06%に過ぎず、4ドアのカスタムセダンはラインナップの中で最も人気のあるモデルであったものの、販売台数はわずか5627台であった。この年がナッシュの製造最終年となる。写真の個体は、オリジナルのホイールトリムやオプションのコンチネンタル・タイヤマウントに至るまで、驚くほど完全な状態である。

ナッシュ・アンバサダー
ナッシュ・アンバサダー

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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