7シーターの電動SUV登場 ヒョンデ・アイオニック9へ試乗 お手頃価格でしっかりプレミアム

公開 : 2025.04.02 19:05

大人が問題なく長時間過ごせる3列目

試乗車は6シーターが選ばれており、それぞれの席は広々。最後列でも、大人が問題なく長時間過ごせる。韓国仕様の2列目には大きなタッチモニターが据えられ、確かにラウンジのようにリラックスできた。走行中に居眠りへ陥るのは、難しくない。

荷室容量も620Lと大きい。3列目を折りたたむと、1323Lという納戸のような空間を作れる。

ヒョンデ・アイオニック9 パフォーマンスAWD(韓国仕様)
ヒョンデアイオニック9 パフォーマンスAWD(韓国仕様)

最前列も広々として快適。着座位置が高めで、日当たりと見晴らしは良好。スクエアなボディ形状だから、四隅の位置関係も掴みやすい。センターコンソールは大きく、小物入れも充実している。

ちなみに、ダッシュボード下部の収納トレイには、紫外線による殺菌機能も備わる。COVID-19の流行と、開発時期が重なったことを物語るように。

ダッシュボードは、アイオニック・シリーズで共通したデザイン。インフォテインメント用とメーター用のモニターが、スリムなパネルに統合されている。実際に押せるハードスイッチは少なくなく、ステアリングホイールもマルチファンクションだ。

インフォテインメント・システムは、ヒョンデの最新版。全般的に扱いやすい。航続距離は、予想の平均値だけでなく、最悪と最良の3パターンで教えてくれる。

内装の素材感は、細部まで上質。オーディオは、定評あるボーズ社製のシステムが組まれる。高級感は低くなく、プレミアム・ブランドへ乗り慣れた人でも、物足りなさは感じにくいだろう。

見た目へ期待以上の鋭さ 落ち着いた乗り心地

ツインモーターによる435psの動力性能は、車重2600kgのアイオニック9へ充分。加速力は、見た目から期待する以上の鋭さといえる。全長5060mmの大型SUVだから、ダイナミックに操れるわけではないが、そもそもそんなカテゴリーではない。

試乗場所は路面が概ね平滑な韓国だったとはいえ、乗り心地は全般的に落ち着きがあり滑らか。グレートブリテン島の傷んだアスファルトで、同等の印象を与えることは簡単ではないはずだが。ヒョンデは、高級感ある洗練された走りを目指したと主張する。

ヒョンデ・アイオニック9 パフォーマンスAWD(韓国仕様)
ヒョンデ・アイオニック9 パフォーマンスAWD(韓国仕様)

サスペンションは、前がマクファーソンストラットで、後ろがマルチリンクという構成。セルフレベリング機能付きのダンパーと、ダイナミック・トルクベクタリング機能や、横風の影響も抑えるスタビリティ・コントロールが実装される。

ステアリングホイールは軽く回せ、反応にはダイレクト感がある。積極的にカーブへ突っ込んでみても、突然不安定になる様子はなかった。峠道が得意とはいえないものの、この大きさと重さを考えると、驚くほど扱いやすいことは確かだ。

アクティブ・ノイズキャンセリング機能と、吸音タイヤ、防音ガラスなどが採用され、車内は静寂性も素晴らしい。運転支援システムの不意の警告音が、過剰に目立つように聞こえるほど。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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