7シーターの電動SUV登場 ヒョンデ・アイオニック9へ試乗 お手頃価格でしっかりプレミアム
公開 : 2025.04.02 19:05
7シーターの電動SUV、アイオニック9登場 ちゃんと独自路線にあるスタイリング パフォーマンスAWDは435psで航続506km 見た目へ期待以上の鋭さ 落ち着いた乗り心地 英編集部が評価
もくじ
ーちゃんと独自路線にあるスタイリング
ーパフォーマンスAWDは435psで航続506km
ー大人が問題なく長時間過ごせる3列目
ー見た目へ期待以上の鋭さ 落ち着いた乗り心地
ーお手頃な価格でしっかりプレミアム
ーヒョンデ・アイオニック9 パフォーマンスAWD(韓国仕様)のスペック
ちゃんと独自路線にあるスタイリング
コンセプトカーの発表は、2021年だった。当時は「セブン」を名乗ったが、技術的に関連の深いキアEV9と歩調を合わせるように、量産版はアイオニック9と命名された。
ヒョンデのバッテリーEVは拡大する一方で、アイオニック5や6との間に、多くの余地を残したことは賢明といえる。恰幅の良いボディと高級感漂うインテリアを見れば、1番大きな数字を選んだことにも納得できる。

スタイリングには、各「アイオニック」を差別化しようという意志が強くにじむ。楕円のHのエンブレムと、ピクセル状のライトのグラフィックを除いて、5や6と大きく異なる雰囲気を漂わせる。
近年はブランド間でもスタイリングが収束するような傾向がある中で、アイオニック9はちゃんと独自路線にある。プロポーションはSUVだが、ステーションワゴンを高くしたような印象も受けるだろう。
同社のデザインチームは、車内空間を拡大しつつ、空力特性を可能な限り磨いた。滑らかなフロント下部には、アクティブ・エアシャッターが備わり、ボディ後方はストンとカット。アルミホイールも、空気抵抗へ配慮されている。
結果として、実物はそこまで大きく見えない。形態は機能に従うという、建築家のルイス・サリヴァン氏の表現へも通じるように思う。フェンダーラインの折り目やサイドの彫刻的なラインも、特徴的だが。
空気抵抗を示すCd値は、デジタル・ドアミラーで0.26。通常のドアミラーでは0.27。ふた回り以上小さいアイオニック5の方が、0.29と僅かに大きい。
パフォーマンスAWDは435psで航続506km
プラットフォームは、ヒョンデ・モーター・グループが開発したE-GMP。電動アーキテクチャの制御は電圧800Vと高水準で、急速充電は最高350kWへ対応。駆動用バッテリーは、110.3kWhと大容量だ。
駆動用モーターは3種類あり、エントリー仕様のロングレンジRWDはシングルモーターで218ps。航続距離は619kmが主張される。ロングレンジAWDでは、95psのフロント用モーターが追加される。

今回試乗したのは、パフォーマンスAWD。218psの駆動用モーターが2基載り、システム総合での最高出力は435ps。0-100km/h加速を5.2秒でこなし、航続距離は506kmがうたわれる。
英国にも上陸予定で、予想価格はロングレンジRWDで約6万ポンド(約1170万円)。パフォーマンスAWDは、約7万ポンド(約1365万円)へ上昇するようだ。トリムグレードは、アルティメットとカリグラフィーの2段階になるという。
シートレイアウトは、3列7名が標準。上位のカリグラフィーでは、2列目を後方へ回転させ対面シートを組める、3列6名を選ぶこともできる。
最近のモデルは、走るラウンジをインテリアデザインのテーマにする例が珍しくない。アイオニック9もその1台だが、かなり良く体現されていると思う。真っ直ぐなルーフラインで空間にはゆとりがあり、ガラスルーフから沢山の陽光が降り注ぎ、心地良い。

































































































































































