ただのスクラップと思いきや… 廃車置き場の隠れた逸品 40選(後編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.03.23 19:25

1957年型ビュイック・スペシャル

この1957年型ビュイック・スペシャルは火災で焼け落ちたように見える。ボンネットの下には最高出力250psの364立方インチ(5.9L)のV8エンジンが搭載されており、0-97km/h加速11.6秒を達成し、燃費は7.4km/lだった(もちろん、同時には実現できない)。2ドアのスペシャルは2596ドルで、1957年当時のビュイックのラインナップでは最も低価格であり、約2万3000台が販売された。

1957年型ビュイック・スペシャル
1957年型ビュイック・スペシャル

1963年型キャデラックの霊柩車

この珍しい1963年型キャデラックの霊柩車は3ウェイモデルで、広いサイドリバースドアとテールゲートから荷物の積み下ろしが可能である。コーチビルダーはスーペリア社と思われるが、確証はない。1963年に製造されたキャデラックの霊柩車と救急車は2500台未満だった。

1963年型キャデラックの霊柩車
1963年型キャデラックの霊柩車

1948年型ビュイック・ロードマスター

これは1948年型ビュイック・ロードマスターと思われる。この年、ロードマスターで大きなニュースとなったのは、伝説の「ダイナフロー(Dynaflow)」トランスミッション、つまり乗用車初のトルクコンバーター式トランスミッションが導入されたことだ。ほとんどの購入者がこれを指定したが、加速時のスリップが頻繁に発生するという初期不良があったため、一部の人々は皮肉を込めて「ダイナスラッシュ(Dynaslush)」と呼んでいた。

1948年型ビュイック・ロードマスター
1948年型ビュイック・ロードマスター

1952年型ウィリス・エアロ

ウィリス・エアロは1952年から1955年にかけて製造されたが、この個体はスプリットウィンドウ(分割式フロントガラス)を備えていることから初期のモデルだとわかる。米国での生産終了から5年後、このモデルの製造に必要な機械一式がブラジルに輸出され、驚くべきことにさらに11年間も現役を続けた。

1952年型ウィリス・エアロ
1952年型ウィリス・エアロ

1952年型リンカーン・カプリ

1952年に発表されたリンカーン・カプリは、意識的に小型化を図ったモデルである。25年ほど早かったとはいえ、これは理にかなったアイデアであった。言うまでもなく、世間はこのコンセプトをあまり理解していなかった。販売実績は期待外れであったが、7年間製造されていた。

1952年型リンカーン・カプリ
1952年型リンカーン・カプリ

1957年型マーキュリー・モントクレア

マーキュリーは1950年から1960年まで、そして1964年から1968年までモントクレアの名称を使用していた。初登場時はマーキュリーの最高級モデルであったが、第2世代となる1957年型の2ドア・ハードトップが発売された時点では、中級モデルに格下げされていた。

1957年型マーキュリー・モントクレア
1957年型マーキュリー・モントクレア

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