【世界初公開翌日に日本で披露】世界最速のフロントエンジンコンバーチブル!アストン マーティン・ヴァンキッシュ・ヴォランテ登場

公開 : 2025.04.01 11:45

アストン マーティンは新たなフラッグシップコンバーチブルとなる『ヴァンキッシュ・ヴォランテ』を、3月25日にイギリスのゲイドンで発表。翌日の3月26日にいち早く日本でも披露しました。上野和秀のレポートです。

ヴォランテ誕生60周年を記念するモデル

アストン マーティンは新たなフラッグシップコンバーチブルとなる『アストン マーティン・ヴァンキッシュ・ヴォランテ』を、3月25日にイギリスのゲイドンで発表。翌日の3月26日にいち早く日本でも披露した。

またヴァンキッシュ・ヴォランテは、ヴォランテ誕生60周年を記念するモデルという意味合いもある。その歴史は1965年にDB5をベースに製作されたショートシャシー・ヴォランテに端を発する。以来アストン マーティンのオープンモデルを示す名として親しまれてきた。

アストン マーティンの新たなフラッグシップコンバーチブル『ヴァンキッシュ・ヴォランテ』。
アストン マーティンの新たなフラッグシップコンバーチブル『ヴァンキッシュ・ヴォランテ』。    上野和秀

ヴァンキッシュ・ヴォランテは、アストン マーティン史上、最も速く、最もパワフルなオープントップの量産モデルで、クーペモデルと並んで、現在販売中の量産モデルの中で最速、最強のフロントエンジン車となる。

基本的にはクーペモデルと共通だが、コンバーチブルならではのスタイルを突き詰め、そのデザインに制限や妥協は一切ない。この種のモデルに見られるリアデッキの厚ぼったさは存在せず、軽快で流麗な姿を実現している。

日本でのお披露目に際し、イギリスからヘッド・オブQスペシャル・プロジェクトセールスのサム・ベネッツ氏が来日し、車両のコンセプトや詳細な説明と隠された特徴が説明された。

断熱、静粛性に優れるファブリックルーフ

ヴァンキッシュ・ヴォランテはクーペと同時に開発され、ルーフがなくなっても性能への影響に対して妥協せず、クーペのパフォーマンスを維持することが目標とされた。

オープン化に際してボディ構造の最適化と、独自のシャシーチューニングが施された。ヴァンキッシュ・ヴォランテは、クーペと同様の驚異的なパフォーマンスに加え、ルーフを開けて走るオープンエアドライビングという新たな楽しみを得たのである。

断熱、静粛性に優れるファブリックルーフを採用。14秒で開き、16秒で閉じることができる。
断熱、静粛性に優れるファブリックルーフを採用。14秒で開き、16秒で閉じることができる。    上野和秀

軽量なKフォールドルーフは14秒で開き、16秒で閉じることができる。開閉操作は50km/h以下であれば走行中でも可能で、センターコンソールのメタルスイッチで操作できる。さらに車両から2メートル以内であれば、ルーフの開閉をスマートキーで遠隔操作することが可能だ。

特筆すべき点は、クーペに匹敵するレベルの断熱性だ。遮音性も高めたファブリックルーフは、キャビン後方に格納される。格納時のスタック高さはわずか260mmとクラストップレベルで、リアデッキを低くすることに貢献している。

パワートレインはクーペと同等で、ツインターボチャージャーを搭載した5.2リッターV12エンジンが搭載される。最高出力は835ps、最大トルクは101.9kg-mを発揮する。ZF製8速ギアボックスは最適な重量配分を考慮しリアアクスル内に配置される。

スーパーカーレベルのドライビングダイナミクスと、フラッグシップに求められる上質な乗り心地と軽快な操作性を両立させるため、アストン マーティンの量産モデルで採用されているシャシーデバイスがすべて備わる。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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