プラットフォーム共有の光と影 DS 3へ試乗 低速域や巡航時は滑らか 印象を霞ませるATとサス

公開 : 2025.04.15 19:05

最新DSアイリス・システム チャットGPTを利用

インフォテインメントは、最新のDSアイリス・システム。ダッシュボード側面には、そのタッチセンサーが設けられている。それぞれのスイッチに項目を割り当てられるが、設定は少々面倒かもしれない。また一番左側のボタンは、運転席から手が届きにくい。

DSアイリス・システムは、プジョーシトロエンとベースを共有する。レイアウトは直感的ではないとしても、スマートフォンのようで扱いにくくはない。エアコンの操作も、タッチモニターへ集約されている。

DS 3 ピュアテック130 リヴォリ(英国仕様)
DS 3 ピュアテック130 リヴォリ(英国仕様)

ワイヤレスで、スマートフォンと連携可能。DSアイリス・システムへの復帰も簡単だ。最近のアップデートで、チャットGPTを利用した音声認識機能も実装。既存モデルも、無線更新で対応可能だという。

試しに話しかけてみたが、まだ改良の余地はあるだろう。「最寄りの病院は?」「ブリストルまでの所要時間は?」などと問いかけてみたが、正直なところ、納得できる回答は得られなかった。

低速域や巡航時は上質 印象を霞ませるATとサス

さて、公道での印象は、8速ATが大きく霞ませている。市街地などの低速域も、高速巡航時も基本的にはスムーズ。ところが、変速がギクシャクしがちで、高速道路で追い越しを試みるような場面では、ギアの選択に悩む場面もしばしば。

電圧48Vのマイルド・ハイブリッドだが、0-100km/h加速は9.2秒と鋭くはない。そんな穏やかな特性を、柔らかなサスペンションは強調するよう。ステアリングホイールは軽く回せ、反応は正確。しかし高速域では、大きなボディロールで若干の不安を誘う。

DS 3 ピュアテック130 リヴォリ(英国仕様)
DS 3 ピュアテック130 リヴォリ(英国仕様)

少し荒っぽい3気筒エンジンのノイズも、印象を高めることはない。3万1000ポンド(約604万円)する小さなクロスオーバーへ、似合う響きとはいえないだろう。フェイスリフトでは、この辺りにも気は配られるべきだった。

動力性能や操縦性・快適性は、プレミアムという枠を抜きにして、クラスの平均的な水準に留まっている。価格を踏まえると、更に上の完成度を期待したくなる。

ただし2025年に、このエンジンは廃止される。高燃費で静かな、ハイブリッドへ置換される予定にある。お値段も上昇する見込みだが。

バッテリーEV仕様の3 E-テンスと比較して、1.2Lハイブリッドの3は8000ポンド(約156万円)ほどお安い。同時に、同じパワートレインを積むフィアット600は、さらに6000ポンド(約117万円)ほどお安い。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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