911級に積極的に乗れる? モーガン・スーパースポーツ 新旧混在 根底の体験は不変
公開 : 2025.05.01 19:05
普段使いできるスポーツカーが目指されたスーパースポーツ 新旧が混在する特有の雰囲気 BMW由来の3.0L直6ターボは339ps 歴代と比較にならない有能シャシー UK編集部が試乗
もくじ
ー新旧が混在する雰囲気 普段使いできる?
ーBMW由来の3.0L直列6気筒ターボ 339ps
ーボンネットとヘッドライトが見える景色
ー歴代モデルと比較にならない有能シャシー
ー大進化でも運転体験の根底にモーガンらしさ
ーモーガン・スーパースポーツ(英国仕様)のスペック
新旧が混在する雰囲気 普段使いできる?
これまでのモーガンといえば、特別な週末に乗るクルマ、非日常を楽しむためのロードスターといった位置付けだった。だが新しいスーパースポーツは、ポルシェ911のようなポジションが狙われている。普段使いできる、スポーツカーだ。
当初モーガンの技術者は、直列6気筒エンジンを積んだプラスシックスのアップデートを考えていた。しかし最終的には、スタイリングやシャシーへ大改良が施され、新モデルとして型式を取得。衝突事故のテストにも合格している。

伝統的なフォルムが保たれているが、プラスシックスとは大きく異なる容姿へ仕上がっている。両車の距離が充分に開いたことは、好ましい結果だろう。
ボディは手作りのアルミ製。クラシックでテクノロジックな、古さと新しさが混在する、特有の雰囲気にある。スーパー3と、同じテイストといえる。
ボディパネルの内側には、フッドフレームが隠れている。ボンネットやトランクリッドを開くと、アッシュ材を確認できる。ドアの上半分は脱着でき、荷室へ収納可能だ。
BMW由来の3.0L直列6気筒ターボ 339ps
シャシーは、アルミニウム材を接着剤で組み立てたもの。単体での重さは、83kgしかない。サイドシルとセンタートンネルの再設計で、ねじり剛性は10%増したという。複合素材のハードトップを組むと、更に10%引き締められる。
前後のサブフレームは、強固なブレースで固定。ダブルウイッシュボーン式のサスペンションには、アンチロールバーが組まれている。試乗車のように、オプションでナイトロン社製の調整式ダンパーも選べる。

ステアリングラックはプラスシックスと同一品だが、位置が変わったことで13%クイックになり、リニアな反応を得たという。ユニバーサルジョイントを2つ削り、フリクションも減らしている。
エンジンは、BMW由来の3.0L直列6気筒ツインスクロールターボ。B58型で、最高出力は339ps、最大トルクが50.9kg-mとかなり逞しい。期待通りに滑らかに仕事をする8速ATと、LSDを介して、後輪が駆動される。
ボンネットとヘッドライトが見える景色
車重は1170kg。前後の重量配分は、50:50。後ろ寄りのシートへドライバーが乗ると、後方へ1%から2%ほどシフトするという。全長4110mm、全幅1805mmと大きすぎず、ホイールハウスより内側にキャビンがあり、車内は広くない。
シートはコンパクト。横に長いフロントガラスには、短いワイパーが3本。ボンネットとヘッドライトカウルが見える景色は、凄くモーガンだ。911からの乗り換えをお考えの場合は、タイトなコクピットの具合を予め確かめた方が良いだろう。

内装の質感は過去ベスト。ドイツの量産車の水準へ並んだわけではないが、BMW由来のステアリングホイールは美しいアルミトリムで飾られる。車載機能の操作もしやすい。
シートは時折きしむ。サイドウインドウはアクリル製で、ボディには凹凸が沢山あり、風切り音が小さくない。




















































































































