もし量産されていたら? コブラの親戚:AC MA-200(2) 圧倒される加速力 感心の旋回性能

公開 : 2025.05.17 17:46

4速で20km/hから180km/h近くまでカバー

淀みなく回るエンジンの、最大トルクは43.0kg-m。ギアを問わず、1211kgあるボディを軽々と突き動かす。1速でアクセルペダルを踏み込むと、加速力は圧倒されるほど。2速へ上げて6000rpmまで引っ張ると、100km/hを簡単に突破する。

少し力を抜いて3速へ。ツインテールパイプから、脈打つ排気音が奏でられる。4速でも充分以上に鋭い。30km/h以下から180km/h近くまでカバーする粘り強さがあり、シフトダウンなしでロータリー交差点を余裕でこなす。

AC MA-200(1963年/ワンオフモデル)
AC MA-200(1963年/ワンオフモデル)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

フロントサスペンションは、稀に路面の不整を受け止めきれない。それでも、乾いた路面では感心の旋回性能を披露する。ボディロールはミニマムで、ニュートラルなステアリングは、重み付けが丁度いい。

ブレーキも強力。ノーズを深く沈めることなく、まっすぐ速度が殺される。フロントタイヤの動きを確かめながら、自信を持ってカーブを急げる。

1970年代までブランド存続も可能だった?

毎週12台のコブラを提供する契約を、キャロル・シェルビー氏と結ぶ以前に誕生したのが、フォード製V8エンジンのMA-200だ。自社での生産を前提として。

1965年にはイタリアのカロッツェリア、ピエトロ・フルア社にスタイリングを任せた高価なACフルア、別名AC 428も作られた。だがそれより先に、エースの後継モデルへ真摯に向き合い、魅力的なロードスターが生み出されていた。

AC MA-200(1963年/ワンオフモデル)
AC MA-200(1963年/ワンオフモデル)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

スタイリングは現代的で、キャビンには余裕があり、有能な走りも叶えていた。仮に量産へ結びついていたら。ブランドを1970年代まで存続させることも、可能だったかもしれない。

協力:ACヘリテージ

AC MA-200(1963年/ワンオフモデル)のスペック

英国価格:−ポンド(新車時)/60万ポンド(約1億1700万円/現在)以下
生産数:1台
全長:4318mm
全幅:1727mm
全高:−mm
最高速度:−km/h
0-97km/h加速:−秒
燃費:−km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1211kg
パワートレイン:V型8気筒4736cc 自然吸気OHV
使用燃料:ガソリン
最高出力:274ps/6000rpm
最大トルク:43.0kg-m/3400rpm
ギアボックス:4速マニュアル(後輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーティン・バックリー

    Martin Buckley

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

コブラの親戚:AC MA-200の前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事