【EVだけじゃない?】DS新型『No8』 ハイブリッドモデル追加の可能性も

公開 : 2025.06.18 19:45

DSが発表した新型フラッグシップ『No8(ナンバーエイト)』は、ステランティスの中で唯一のEV専用モデルとして開発されました。しかし、需要次第ではハイブリッド仕様を追加する可能性もあるといいます。

EV専用は受容されるのか

フランスの高級車ブランド、DSの新型フラッグシップ・クーペSUV『No8(ナンバーエイト)』はEV専用モデルとして開発されたが、今後ハイブリッド仕様が追加される可能性がある。

No8は現時点で、ステランティス傘下の14ブランドの中でも唯一のEV専用モデルだ。しかし、ベースとするSTLAミディアム・プラットフォームには内燃エンジンを搭載することもでき、需要次第では対応を検討するとされている。

今年秋以降に日本にも導入予定のDS No8。
今年秋以降に日本にも導入予定のDS No8。    ステランティス・ジャパン

DSの製品戦略責任者であるシプリアン・ローレンティ氏によると、ハイブリッド仕様の導入は「技術的には可能」だという。また、「まずはこのセグメントで純EVの可能性をお客様に納得してもらう必要がある」との考えを示した。

ローレンティ氏は最大航続距離750kmというNo8の長所を強調し、「何も妥協する必要はありません。何も犠牲にすることなく、通勤にも旅行にも理想的といえます」と説明した。

EVを敬遠する多くの人々が「一度もEVに乗ったことがない」のが実情だとローランティ氏は指摘。「何とかして、まずは試してもらう機会をつくる必要があります」と語っている。

ただ、もしNo8がEV専用であるために販売が伸び悩むようであれば、DSは速やかに方向転換を図る構えだという。「市場の動向をしっかり注視し、必要があれば柔軟に対応するつもりです」

No8が採用するSTLAミディアム・プラッットフォームは、シトロエンC5エアクロス、新型プジョー3008ヴォグゾール/オペルグランドランドなどと共通で、これら兄弟車にはマイルドハイブリッド仕様やEV航続距離約80kmのプラグインハイブリッド仕様が用意されている。

また、DS以外のブランドでも、ジープシトロエンフィアットなどが特定市場でEV専用モデル(アベンジャー、e-C4 Xなど)を投入後、需要喚起のため内燃エンジン仕様を追加した前例がある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    小河昭太

    Shota Ogo

    2002年横浜生まれ。都内の文系大学に通う現役大学生。幼いころから筋金入りのクルマ好きで、初の愛車は自らレストアしたアウトビアンキA112アバルトとアルファロメオ2000GTV。廃部になった自動車部を復活させようと絶賛奮闘中。自動車ライターを志していたところAUTOCAR編集部との出会いがあり、現在に至る。instagram:@h_r_boy_
  • 編集

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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