【大型免許、取得しました】第1章:クルマ好き自動車ジャーナリスト(修行中)の黒木美珠が『12メートルの世界』に挑戦

公開 : 2025.07.01 11:45

クルマ好きとして日々さまざまな車両を取材・試乗してきた黒木美珠が、大型免許の取得に挑戦。全長12m・全幅2m50cm級の大型トラックを実際に教習所で運転し、乗用車とはまったく異なる世界を体感しました。そこで得た新たな気付きを、取得までの具体的な道のりと共にお伝えします。

大型車へのあこがれと決意

巨大なボディで悠然と街を走るトラックやバス。その姿には、昔からどこか惹かれるものがありました。子どもの頃からクルマが好きで、運転免許を取得したときには『自分の手で動かせる』ことに高揚感を覚えたものでした。それをきっかけに操縦という行為そのものに興味を持ち、車中泊で日本一周したり、小型船舶免許1級を取得して活動の場を海まで広げたりしてきました。

現在は自動車ジャーナリスト(修行中)として、軽自動車からスポーツカー、SUVまで、さまざまな車種を取材・試乗する日々を送っています。そのなかで、心のどこかでずっと気になっていたのが『大型車』という存在。あの巨大なマシンを自在に操るドライバーたちは、どのような感覚でステアリングを握っているのだろう――そんなことを考えるようになりました。

クルマをより深く理解するために、大型免許取得を決意。
クルマをより深く理解するために、大型免許取得を決意。    AUTOCAR JAPAN

トラックなどの大型車の試乗会がごく稀に開かれていることは、以前から知っていました。行ってみたいという思いはあったものの、大型免許がないことを気にして、これまで手を挙げられずにいたのです。

でも、現場にいる他のライターさんも、意外と大型免許を持っていない方が多いことに気が付きました。テストコースなど私有地であれば、免許がなくても走行可能なため、取材は成り立ってしまうのです。

けれども、実際にそのクルマを運転しているのは、運送業や観光業に従事する職業ドライバーの方々です。そうした方々に向けて情報を届けるのであれば、自らも最低限の運転資格を持っておくべきなのではないか。そして、同業者の大型免許の取得者が少ない今だからこそ、そこに自分なりの価値があるのでは、とも考えるようになったのです。

教習時間と費用、そして『始めるタイミング』の工夫

そうした理由で大型免許の取得を決意しましたが、最初に悩んだのが教習所選びでした。そもそも大型車教習を扱っている教習所が限られており、特に都内だと『普通車と二輪のみの扱い』というところが珍しくなかったのです。

全国各地の、合宿形式で数週間かん詰めになって免許を取得する教習所も候補に入れて検討しました。しかし、1日に乗車できるのは2時間にもかかわらず数週間拘束されてしまうため、その間に仕事の予定を挟むことができない点がネックでした。

いすゞの大型トラック、ギガ。大型免許が取れれば、こうしたクルマの取材もできます。
いすゞの大型トラック、ギガ。大型免許が取れれば、こうしたクルマの取材もできます。    いすゞ

そこで、たとえ取得までに1〜2ヵ月かかったとしても『通いやすさ』を最優先に考え、自宅からクルマで7分ほどの場所にある最寄りの教習所を選ぶことにしました。仕事と並行して通うことを前提にすると、やはり移動負担の少なさは最重要ポイントです。

かかった費用は、ズバリ44万円。教習内容は、1時間の座学を除いてすべて実際に教習車を運転する実技に充てられ、合計で30時間の教習を受けました。

これは『普通免許(MT)を所持している人』が対象となる、いわゆるフルカリキュラムに該当する内容。すでに準中型や中型免許を持っていれば、受講時間も費用はある程度抑えられるそうです。

教習を始める時期については、少しだけ工夫をしました。というのも、2~3月の春休みは学生さんたちの普通車教習が重なる時期で、予約が取りづらくなる傾向があると聞いたからです。

そこで、教習所への申し込みは1月中には済ませていたのですが、実際の教習を始めるのはあえて4月からを選択しました。新年度が始まった直後ということもあり、教習所の混雑はひと段落しており、予約もスムーズに取ることができました。

時間帯によっては、教習車両を走らせているのが私ひとりだけ、ということも。まるで校内を貸し切ったかのような静けさの中で集中して取り組めたのは思い出深いです。

記事に関わった人々

  • 執筆

    黒木美珠

    Miju Kuroki

    1996年生まれ、静岡県出身。自動車系YouTuberとしての活動を経て、自動車ジャーナリスト(の卵)へと転身。自身の車中泊による日本一周の経験をきっかけに、クルマを通じたライフスタイルの可能性に魅了されるようになる。現在は、輸入車デビューを目指す連載をはじめ、車中泊視点での車両レビューや、YouTubeチャンネル『AUTO SOUL JAPAN』の運営など、多角的に活動中。クルマを単なる移動手段や機械としてではなく、その背景にある開発者の想いや、クルマを取り巻く文化、そして『移動すること』そのものの価値を伝えることをモットーとしている。
  • 撮影

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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