ジャガー 次世代EVを一般公開、年内に量産バージョン発表へ 大胆なデザインが目指したものとは?

公開 : 2025.07.15 06:45

ジャガーはグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで次世代EVコンセプト『タイプ00』を公開しました。年内に量産バージョンが発表される予定で、ブランドの再生を象徴する革新的なデザインを採用しています。

量産版は4ドアのグランドツアラーに

ジャガーの次世代EVコンセプト『タイプ00(Type 00)』が、英国のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで一般公開された。同社は量産バージョンを数か月以内に発表し、新時代の幕開けとする計画だ。

このコンセプトカーは、ジャガーの再生に向けた意思表明として昨年末に発表された。現在、ジャガーは欧州向けの全モデルの販売を1年間休止し、より高価格帯の新EVシリーズの開発に専念している。

英グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで公開されたジャガー・タイプ00コンセプト
英グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで公開されたジャガー・タイプ00コンセプト    AUTOCAR

その最初のモデルが今年末に発表される予定で、最大1000psもの出力を発揮するスリムな4ドアGTになるとされている。タイプ00で見られるように、内外装ともにジャガーの過去モデルとは完全に異なるデザインを採用している。GTに続き、より大型のリムジンスタイルのセダンと、ベントレーベンテイガに対抗する高級SUVが投入される予定だ。

コンセプトカーは2ドア・クーペだが、このボディタイプでは量産化されないとのことだ。しかし、ジャガーの飛躍的な進歩を象徴するクルマとして知られる1961年のEタイプを彷彿とさせるレイアウトであることから、コンセプトにこのようなボディを選んだのは巧妙な戦略だったと言えるかもしれない。

同社関係者によると、このコンセプトカーのサイズ、プロポーション、そして何よりもデザインは量産車に「非常に近い」という。実際、コンセプトカーとよく似たフォルムを持つ4ドアGTのプロトタイプが、昨年11月に公開されている。

この4ドアGTは、新開発のジャガー専用プラットフォーム「JEA」を採用している。発表によると、最大690kmの航続距離と、15分の充電で320kmを走行できる急速充電機能を実現するという。バッテリーサイズは未確認だが、100kWhを超えると予想されている。

大胆なフォルム、シンプルなディテール

車名には、これまで多くのモデルに用いられた『タイプ』という言葉が再び使用されており、今後のネーミング(命名戦略)が大きく変わらないことを示唆している。

タイプ00は、コンセプトカーらしく前方ヒンジのディヘドラルドアを備え、ホイールベースは量産バージョンよりも短いという。量産バージョンは、傾斜したルーフ、ロングホイールベース、独特のロングボンネットなど、昔ながらのジャガーの伝統を受け継ぐ、低くしなやかなクルマとなる。

2024年11月に公開された新シリーズ第1弾の4ドアGT
2024年11月に公開された新シリーズ第1弾の4ドアGT    ジャガー

また、重量のかさむリアウィンドウを廃止し、サイドカメラとデジタルバックミラーを採用している。

ジャガーによると、タイプ00のフォルムは、美しく豊かなプロポーションを強調する、長く自信に満ちたラインによって特徴づけられているという。表面処理は非常にシンプルかつモダンで、ほぼフラットだが、必要な部分には滑らかな複合曲線が組み込まれている。

全体的な印象は大胆だが、表面処理と控えめなディテールにより、12万ポンド(約2380万円、現行世代の2倍以上)の価格帯にふさわしい洗練性と抑制感を演出しようとしている。

フロントにはグリルがなく、16本のラインからなる『ストライクスルー(Strike Through)』デザインが装飾として使われている。同じデザインが長いボンネットの上部にもあしらわれ、アクセントとなっている。巨大な23インチのアルミホイールにも、同様のデザインが採用されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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