ボンドガール好演で脚光 マーキュリー・クーガー XR-7(1) V8は最強仕様の428コブラジェット
公開 : 2025.08.09 17:45
エンジン故障で390ユニットへ換装
思い切り楽しんでいたある日、エンジンが故障する。「当時は経験が足りなかった。預けたメカニックは、エンジンブロックへヒビが入っていると説明したんです。390ユニットへ換装されたんですが、恐らく、428コブラジェットが欲しかったんでしょう」
再びエンジントラブル。バリッジはクーガーを手放す。「クルマへ大金をつぎ込んでいたので、少し損した気分でした。正直なところ、余り良い思い出はないんです」

同時期に21歳だったサラ・ハード氏は、そのクーガーの存在を知っていた。ロンドンの北東、イルフォードの駐車場で、頻繁に目撃していたという。「007に登場したクルマとして、注目を集めていました。彼は、売りたいとも話していました」
これへ先に目をつけたのが、サラの彼氏になる、スティーブ・グリーンヒル氏。V8エンジンを修理し、ボディを再塗装したものの、ちゃんと走るようにはならなかったとか。後に2人は結婚し、クーガーはサラのものになった。
007への登場とは関係なく最高のクルマ
彼女が振り返る。「女の子がこんなクルマを運転しているの? って驚かれたことは何度も。土曜日の午後になると、キングスロードで開かれるカーミーティングへクーガーで加わりました。思い切り飛ばして、最高だったわ」
「スティーブが運転していた時、ボンネットから大きな音がして、炎が立ち上がったこともあります。4バレルのツインキャブレターから。典型的なトラブルでした」。サラが妊娠すると、生活を整えるためクーガーは売りに出された。

次のオーナーになったのは、アメ車仲間だったポール・マカリー氏。「修理が必要だと知っていたので、1500ポンドに値切りました。走りは完璧で、本当に面白かった。007へ登場したこととは関係なく、最高のクルマでした」
そう振り返る彼は、グレートブリテン島中部、ベッドフォードシャー州の専用コースでドラッグレースに興じた。「スタートラインで、ブレーキとアクセルのペダルを同時に踏み込んでいる瞬間は、凄い興奮でしたよ。爆音も強烈でしたし」
執筆:マシュー・フィールド(Matthew Field)
この続きは、マーキュリー・クーガー XR-7(2)にて。










































































































