【話題性のアッパーミッドサイズ】アウディ史上ベストの空力性能と国内最長の一充電走行距離 A6 eトロンシリーズ

公開 : 2025.07.27 07:25

一充電走行距離と充電性能

強力でコンパクトかつ高効率な電動モーターと、PPEのために新たに開発されたリチウムイオンバッテリー(12モジュール、180個のプリズマティックセル、総電力量100kWh [正味容量94.9 kWh])により、A6スポーツバックeトロン・パフォーマンスの一充電走行距離は769km、A6アバントeトロン・パフォーマンスは734kmを実現するという。

両モデルは1基の電気モーターを搭載した後輪駆動で、システム最高出力280kWを発揮して、アウディらしいスポーティなドライビングエクスペリエンスを提供。

アウディA6 eトロンシリーズが発売となった。
アウディA6 eトロンシリーズが発売となった。

0から100km/hまで5.4秒で加速し、最高速度は210km/hだと公表されており、さらにA6スポーツバックeトロンに、新世代のバーチャルエクステリアミラーとアダプティブエアサスペンションを組み合わせたオプションのレンジプラスパッケージを装着した場合は、一充電走行距離が846kmとなり、日本国内最長の一充電走行距離を達成する電気自動車となるという(当社調べ:2025年7月時点)。

一方、S6スポーツバックeトロン/S6アバントeトロンは2基の電気モーターを搭載したクワトロ四輪駆動で、システム最高出力405kWを発揮。0から100km/hまで3.9秒で加速し、最高速度は240km/hと公表された。一充電走行距離は、S6スポーツバックeトロンが726km、S6アバントeトロンが706kmとなっている。

A6 eトロンは、プレミアム・チャージング・アライアンス(PCA)をはじめとする150kWの急速充電器を利用時には、最大135kWの充電が可能で、充電状態(SoC)10%から80%の充電を約35分で行い、AC充電には最大8kWに対応する。

高度な回生システム(回生ブレーキ)は、A6 eトロンの効率と一充電走行距離を向上させる重要な要素で、このシステムは最大220kWを回生し、日常のブレーキプロセスの約95%に対応する。

温度とバッテリーの充電状態が重要な役割を果たし、回生はフロント・リア両アクスルで行われるが、軽度の減速は効率化のためにリアアクスルで行われることに加え、より強力な電動モーターにより、後軸での回生ブレーキ性能が向上すると語る。

プレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)の一環として、従来のeトロンモデルでおなじみの統合ブレーキシステム(iBS)が大幅に強化され、前後アクスルごとに、機械的な摩擦ブレーキと電動モーターによる回生ブレーキのブレーキブレンディング(最適組み合わせによるブレーキング)が可能となったとも述べている。

これまでのeトロンと同様、A6 eトロンには2段階の回生オプションがあり、ステアリングホイールのパドルで調整可能だ。

コースティングも可能で、ドライバーがアクセルペダルから足を離すと車両は惰性でのコースティング走行し、もう一つの仕様として「B」ドライブモードがある。

このモードでは「ワンペダルフィーリング」に近い、強力な回生減速を行ない、先を見越した予測運転スタイルでは、ほとんどすべての減速を「B」ドライブモードで、ブレーキペダルを踏まずに制御することができるという。

精密なドライビングダイナミクスと高い快適性

アウディの典型的なDNAはサスペンションにも反映されており、ここでは、明確に定義されたセットアップの哲学があり、走行ダイナミクスと俊敏な走行感覚を提供するという。

オプションのアダプティブエアサスペンション(ダンピング制御付きエアサスペンションシステム)は、優れた乗り心地とスポーティなハンドリングの間において、幅広い反応を可能にし、速度や好みに応じて、特定の道路条件に適応し、車両の高さを4つのレベルで調整。

アウディA6 eトロンシリーズが発売となった。
アウディA6 eトロンシリーズが発売となった。

アウディドライブセレクトのエフィシェンシーモードでは、速度に応じてサスペンションが車体を20mm下げ、空力特性を向上させることにより、エネルギー消費が最適化され、航続距離が延びるとしている。

S6 eトロンのリア重視の四輪駆動システムは、高度に可変なトルク配分で走行ダイナミクスを強化。リアとフロントの電動モーターの異なるサイズにより、フルロード時(最大荷重、最大出力状態)でも、リア重視のトルク配分が可能だという。

さらに、A6 eトロンおよびS6 eトロンは、安定性とスポーティさを高めるため、フロントよりもリアの幅が広い異なるサイズのタイヤを装着する。

スマートパノラマガラスルーフは、電圧をかけることによってガラスルーフを透明状態にするポリマー分散型液晶 (PLDC) 技術により、ルーフ上部にあるボタン操作により、9つのセクションごとに「透明」/「不透明」の選択を行う。

ラゲッジスペースは、通常の後席使用時が502Lで、後席をたためばスポーツバックは1330L、アバントは1442Lまで拡大し、ボンネット下のフランクは27Lだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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