【今秋発売予定】ホンダが軽乗用EV『N-ONE e:』を先行公開!航続距離270km以上の最適パートナー

公開 : 2025.07.28 11:00

7月28日、ホンダは今秋に発売を予定している軽乗用EV『ホンダN-ONE e:』に関する情報をホームページで先行公開しました。メディアに向けて開催された事前取材会などの情報を基に、その概要を篠原政明が紹介します。

軽商用EV『N-VAN e:』に続く軽EV第2弾

7月28日、ホンダは今秋に発売を予定している軽乗用EV(電気自動車)、『ホンダN-ONE e:』(エヌワン・イー)に関する情報をホームページで先行公開した。

N-ONE e:は、昨年10月に発売された軽商用EV『N-VAN e:』(エヌバン・イー)に続く、ホンダの軽EVの第2弾となる。現在公開されているのは内外観デザインと簡単なグレード情報だけで、パワートレーンを含めたスペックや装備などの詳細は発表されていない。

今秋に発売を予定している軽乗用EV、『ホンダN-ONE e:』。写真は『L』グレード。
今秋に発売を予定している軽乗用EV、『ホンダN-ONE e:』。写真は『L』グレード。    平井大介

グランドコンセプトは『e:Daily Partner』(イーデイリー・パートナー)。簡単にいえば、何気ない毎日をイキイキと活発にしてくれるクルマを目指している。

現在、N-ONE(エンジン車)のユーザーは40〜50歳代がメインターゲットで、20歳代がサブターゲット。それはつまり、子離れ層がメインで、独身者がサブとなる。女性ユーザーの比率も高い。

こうしたターゲットユーザーはコロナ禍以降、プライベートの活動(自分時間)を大切にしながら、コスパやタイパも重視し、シンプルなモノ選びをする人が増えてきた。

そこで、そんなユーザーに合ったN-ONEにEVの価値、例えばEVならではの力強くクリーンな走りと静粛性などを加えることで、幅広いユーザーに支持されるスタンダードなEVとなることを目指している。

ターゲットユーザーとなる40代の既婚女性にとって、何気ない毎日には、自分にベストな身軽さ、気軽さと小さな楽しみが大切であり、そんなユーザーの日常のパートナーとして最適なパフォーマンスや装備を備えた1台が、このN-ONE e:になるというわけだ。

1週間は充電が不要になる、270km以上の航続距離

N-ONE e:は、軽乗用の電気自動車であることは発表されているが、詳細に関しては公表されていない。だが、パワートレーンに関しては基本的にN-VAN e:と同様のシステムのようだ。

つまり、燃料タンクがあるセンター部分に駆動用バッテリーを搭載し、フロントに搭載した電気モーターで前輪を駆動することになる。

『G』グレードのインパネ。ナビも標準とならないため、シンプルなデザインとなる。
『G』グレードのインパネ。ナビも標準とならないため、シンプルなデザインとなる。    平井大介

バッテリー容量やモーター出力も公表されていないが、航続距離はWLTCモードで270km以上を達成しているという。最大のライバルとなるであろう日産サクラおよび三菱eKクロスEVの航続距離は180kmだから、その1.5倍を達成している計算だ。

この容量なら、週末に自宅でフルチャージしておけば、毎日(月曜〜金曜)の通勤で20km×5回、その合間に送迎で10km×2回、そして週末には買い物で10km×2回使用したとしても、バッテリーはまだ25%残っていることになる(エアコンをつける必要がない、外気温が15度〜25度を想定してホンダが算出)。

軽自動車ならではのコンパクトなサイズで小回りは効くし、見晴らしの良いコクピットは視界が良いので運転もしやすそう。

また、ステアリングホイールをN-ONEより少し手前に近づけることで、より自然な姿勢で運転できるようになり、アクセルペダルのみでドライブが可能なシングルペダル(いわゆるワンペダルだが、ホンダではこう呼んでいる)のスイッチも備えるなど、より思いのままに走れるようになっているようだ。

グレードは『L』と『G』が用意され、前者は9インチのホンダ・コネクト・ナビとアルミホイールを装備し、後者はナビ画面もないシンプルオーディオとスチールホイールを組み合わせたもの。ナビがないためアンテナも装備されず、Gのデザインは特にシンプルなものとなっている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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