こんなにあった!フェラーリの地名を冠したモデルたち10選【アマルフィに至るまで】

公開 : 2025.07.30 10:05

2008年:フェラーリ・カリフォルニア

モンディアル・カブリオレ以来の8気筒オープンモデルとして2008年に発表されたのが『カリフォルニア』。往年の名車250GTスパイダー・カリフォルニアの名が現代に復活した。

新たな顧客を獲得するため扱い易いフロントエンジンレイアウトとされ、対候性に優れるリトラクタブルハードトップを採用。当初F430譲りの4297cc自然吸気エンジンだったが、2014年に3855ccターボエンジンを積むカリフォルニアTへと進化する。

2008年:フェラーリ・カリフォルニア
2008年:フェラーリ・カリフォルニア    フェラーリ

2009年:フェラーリ458イタリア

F430に続く新型8気筒ベルリネッタとして2009年に発表されたのが『458イタリア』である。マラネロ、モデナ、フィオラーノに続き、大胆にも国名のイタリアがモデル名に採用された。

イタリアならではのデザイン性、テクノロジー、情熱を意味する名として、モンテゼーモロ社長が決定したという。フェラーリの8気筒ベルリネッタにおいて最後となる自然吸気モデルで、エキゾーストノートの美しさから現在も高い人気を誇る。

2009年:フェラーリ458イタリア
2009年:フェラーリ458イタリア    フェラーリ

2017年:フェラーリ・ポルトフィーノ

カリフォルニアTに替わる8気筒2+2オープンモデルとして2017年に登場したのが『ポルトフィーノ』だ。車名はイタリア国内にこだわり、リビエラの高級リゾート地として知られるポルトフィーノを採用。フェラーリならではのパフォーマンスに加え日常で使える実用性と快適性を併せ持つ。

2020年に20psパワーアップしたエンジンと8速DCTギアボックスなどのアップデートが施された、『ポルトフィーノM』(Mはモディフィカータを意味)に進化する。

2017年:フェラーリ・ポルトフィーノ
2017年:フェラーリ・ポルトフィーノ    フェラーリ

2018年:フェラーリ・モンツァSP1/SP2

フェラーリの歴史の中で象徴的な車両をモチーフとし、特別な顧客に向けた新たな限定シリーズがイーコナである。その第一作は1950年代に活躍した750モンツァをオマージュした『モンツァSP1/SP2』だ。

車名はイタリアを代表するサーキットのモンツァが由来。ひとり乗りのSP1とふたり乗りのSP2の2タイプを用意。812スーパーファストのコンポーネンツを基に開発され、エンジンは吸気系の改善により10ps高めた810psを発揮する。

2018年:フェラーリ・モンツァSP1/SP2
2018年:フェラーリ・モンツァSP1/SP2    フェラーリ

2019年フェラーリ・ローマ

フェラーリにとって空白だった、8気筒フロントエンジン2+クーペのカテゴリーに投入されたのがローマである。1950~60年代のローマを特徴付ける『ドルチェ・ビータ』と呼ばれる気ままで楽しい生活スタイルをコンセプトとし、首都ローマの名が与えられた。

スタイリングはスポーティなエレガンスをコンセプトとし、シンプルなラインで構成。ポルトフィーノで実績のあるV8ターボエンジンは620psにパワーアップして搭載した。

2019年フェラーリ・ローマ
2019年フェラーリ・ローマ    フェラーリ

記事に関わった人々

  • 執筆

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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