同士討ちスーパーカー ジャガーXJ220とXJR-15(1) F40以上の性能 959級の乗りやすさ
公開 : 2025.09.14 17:45
平面的な部分がない紛うことなきジャガー
ところが、XJ220の購入を考えていた富裕層は、急降下する世界経済のあおりを受けた。1992年2月に生産は始まるものの、キャンセルが続出。TWRとの協業による、ジャガー・スポーツ社の工場をラインオフしたのは、286台に留まった。
今回の1台も、不景気に負けず無事に購入されたXJ220。塗装はル・マン・ブルー・オーバー・グレーで、スポーツエグゾーストと強化サスペンションが組まれ、走行距離は1万6000kmほど。2004年以降はジャガーの専門家、ドン・ロー氏が所有している。

全長4930mm、全幅2220mmのボディは低く長大。平面的な部分がない姿は、紛うことなきジャガーだ。リアには、巨大なベンチュリー効果を生むトンネル。321km/h時のダウンフォースは、318kgに達するという。
ワイドなサイドシルを乗り越えて、レザーで包まれた車内へ。天井が低く、サンバイザーに頭がぶつかりそうになる。ステアリングホイールは4スポークで、メーターは6枚。ドア側のパネルにも、ブースト計やトランスミッションの油温計などが並ぶ。
速度が乗ると驚くほど運転しやすい
V6エンジンはグループCカーのXJR-11由来だが、サウンドは実務的。クラッチが重く、アクセルの反応は鈍い。1速のギア比はロング過ぎ、間違って3速を選んだのかと思うほど。しかし速度が乗ると、驚くほど運転しやすい。
アシストのないステアリングは重く、ロックトゥロックは2.6回転とクイックではないが、ダイレクトで正確。直線では、蹴飛ばされるような加速を誘惑する。過去のAUTOCARの計測では、0-100km/hは3.6秒、161km/hまでは7.9秒だった。

ターボラグは明確でも、右足を深く倒すと549psが解き放たれる。ドライな高音を奏でながら、2速で引っ張るとあっという間に145km/hへ届いた。
グリップは頼もしい。コーナリングはフラットで安定している。初めは濡れていた路面が乾くと、旋回速度は更に高まる。V12エンジンから転換するという、ウォーキンショーの判断は正しかったと実感する。
この続きは、ジャガーXJ220とXJR-15(2)にて。
















































































































