最近のレクサスってどうですか?LC後編【日本版編集長コラム#47】

公開 : 2025.09.14 11:45

AUTOCAR JAPAN編集長ヒライによる、『日本版編集長コラム』です。最近乗ったクルマの話、取材を通じて思ったことなどを、わりとストレートに語ります。第47回は、1ヵ月ほどかけて5台を一気乗りしたレクサスの話、その5回目(最終回)です。

「クーペとコンバーチブル、どちらになさいますか?」

ご縁あってレクサスの現行モデル5台を、約1ヵ月で一気乗りした話。前回ようやく最後の5台目にたどり着いたが長くなってしまい、まさかまさかの『レクサスLC500コンバーチブル』後編に突入である。お付き合いいただいている皆さまには、心から感謝申し上げます。

さて前編にて過去の取材エピソードをまとめたことで、筆者がLCに思い入れがあることは伝わったかと思う。

後編でようやく出番となった『レクサスLC500コンバーチブル』。
後編でようやく出番となった『レクサスLC500コンバーチブル』。    平井大介

LCは今回の一気乗りで必ず入れておきたかった1台で、「クーペとコンバーチブル、どちらになさいますか?」とレクサスの広報車担当から連絡を受けて、実はまだ乗ったことのないコンバーチブルにしたものの、その後「クーペもお願いします」と何度も言いそうになったのはここだけの話である(言わなかったのはスケジュールの関係です)。

だから、RCFとの入れ替えでお借りした時は「おお、ついに……」と結構喜んでいたのだが、隣に渡辺敏史さんが乗っていたのでわりと平静を装っていたのもここだけの話にさせて頂きたい。

だいぶ肩身が狭くなったビッグクーペ

ロングノーズ&ショートデッキでキャビンは小さく、フロントに5LのV8自然吸気という多気筒&大排気量エンジンを搭載しリアを駆動する。成り立ちからしてアメリカの広大な大地や都市が似合いそうなこの手のビッグクーペは、SUVの勢力が拡大したことによりだいぶ肩身が狭くなった印象だ。

しかし、デビューから10年近く経ち、ファッションの流行が1周回って元に戻るような感覚で、これはこれでいいなぁと1週間ほどの試乗をかなり満喫することになった。

477ps/540Nmのスペックとなる5L V8自然吸気ユニット『2UR-GSE』。
477ps/540Nmのスペックとなる5L V8自然吸気ユニット『2UR-GSE』。    平井大介

ボディサイズは全長4770mm、全幅1920mm、全高1350mm、ホイールベース2870mmと、静岡県東部にある筆者自宅周辺では大きすぎる場面も正直あった。

ところが、高速道路の中速コーナーなどでの回頭性は実によく、乗っていて金曽さんの顔が何度も浮かんできた(詳しくは前編をご参照下さい)。それでいて、前後オーバーハングが短くホイールベースの長いディメンジョンにより、このシリーズでは何度か書いてきたレクサスならではの安心感も覚えさせてくれた。

5L V8自然吸気エンジン『2UR-GSE』の多気筒エンジンならではのドロッとした感じはデビュー時から変わらぬ部分で、10速(!)もあるATは、RCFなど他の2UR-GSE搭載車と比べても街中の走行マナーがきめ細やか、かつスムーズだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

日本版編集長コラムの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事