【その姿はロマンが溢れる】酷暑の中クラシックカーたちが疾走!サイドウェイトロフィー4時間耐久

公開 : 2025.09.27 11:25

粒揃いの名車たち

レースは2度の慣熟走行を経てスタート。当初は和やかだった空気が、次第に熱気を帯びたものへと変わっていく。

参戦車両は、MG-Bやスプリジェット、ロータス・コルティナといった英国の名車に加え、レンハムやマーコスGT、パイパーGTTといった希少なバックヤードスペシャルまで揃った。

脅威のスピードを見せた26Rとヒーレー3000。写真後方にはジュリア・スーパーも見える。
脅威のスピードを見せた26Rとヒーレー3000。写真後方にはジュリア・スーパーも見える。    佐藤亮太

イタリア車党である筆者からすると、イタリアのメイクスがアルファ・ロメオ1台のみなのは、やや寂しかったが、貴重な名車たちがレースをするのだから楽しくないわけがない。

トップ争いを演じたのは、ロータス26R、オースチン・ヒーレー3000(通称ビッグ・ヒーレー)、そしてアルファ・ロメオ・ジュリア・スーパーである。さらに4番手には、AUTOCAR JAPANでもお馴染み、モータージャーナリストの吉田拓生氏らが駆る、もう一台のビッグ・ヒーレーが名を連ねた。

ロータス26Rはエランのレーシング仕様であり、軽量なボディと高回転型のパワフルなエンジンを武器に、他のマシンよりも1周10秒以上速いタイムで疾走。ビッグ・ヒーレーはロータスに比べ重たいボディを持ちながらも、直6エンジンの豊かなトルクと優れたバランスを発揮して26Rに迫った。

そして、旧いアルファ・ロメオを専門とするスペシャルショップ、『ミラノオート』が監督するチームから出場していたジュリア・スーパーは、上記の2台に比べると目立たぬ走りながらも安定したに周回を重ね、上位陣へと食い込んでいった。

猛暑に負けない勝負展開

レース前半はロータス26Rとビッグ・ヒーレーが独走する展開であったが、勝敗を左右したのは燃料戦略であった。燃費に優れるジュリア・スーパーが給油回数を減らすことで、終盤に首位へ浮上。対するロータスとヒーレーは速さを武器に猛追するも、給油でタイムを失った分を取り戻すことができなかった。

最終盤は、堅実に走行を続けるジュリアと、それを激しく追う2台による迫力ある展開となった。結果としてジュリア・スーパーが最小限の給油で逃げ切り、優勝を果たした。思わず取材を忘れてピットウォールに張り付きになってしまうほどの熱戦であった。

歓声を受けながらチェッカーを通過するクルマたち。
歓声を受けながらチェッカーを通過するクルマたち。    佐藤亮太

吉田氏らが駆ったビッグ・ヒーレーは、燃料系不動により残量が不明という状況に見舞われながらも冷静な走りを見せ、総合4位/クラス2位を獲得。

酷暑の中で4時間走り抜けたマシンたちは、傾き始めた夏の日差しを浴びながらチェッカーフラッグを受ける。その姿はロマンが溢れており、「運転していたらどんな気分だろう」と想像せずにはいられない。そして、来年こそは自らも参加したいという思いに駆られてしまっていた。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 編集

    小河昭太

    Shota Ogo

    2002年横浜生まれ。都内の文系大学に通う現役大学生。幼いころから筋金入りのクルマ好きで、初の愛車は自らレストアしたアウトビアンキA112アバルトとアルファロメオ2000GTV。廃部になった自動車部を復活させようと絶賛奮闘中。自動車ライターを志していたところAUTOCAR編集部との出会いがあり、現在に至る。instagram:@h_r_boy_
  • 撮影

    佐藤亮太

    Ryota Sato

    1980年生まれ。出版社・制作会社で編集経験を積んだのち、クルマ撮影の楽しさに魅了され独学で撮影技術を習得。2015年に独立し、ロケやスタジオ、レース等ジャンルを問わない撮影を信条とする。現在はスーパーカーブランドをはじめとする自動車メーカーのオフィシャル撮影や、広告・web・雑誌の表紙を飾る写真など、様々な媒体向けに撮影。ライフワークとしてハッセルブラッドを使い、生涯のテーマとしてクラシックカーを撮影し続けている。佐藤亮太公式HPhttps://photoroom-sakkas.jp/ 日本写真家協会(JPS)会員

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