唯一無二の容姿と体験 モーガン・スーパースポーツ(2) 主要モデルと直接比較できる大成功

公開 : 2025.09.10 19:10

歴代最大の革新といえるスーパースポーツ エンジンはBMWの直6 モダンでも誰の目にもモーガン 加速はマスタング・ダークホース以上 雲泥の差のステアリングやブレーキ UK編集部が試乗

加速はマスタング・ダークホース以上

モーガン・スーパースポーツの車重は、計測したところガソリン半分で1180kg。これにBMW由来の3.0L直6ターボエンジンの組み合わせだから、間違いなく速い。

ローンチコントロールは備わらないが、2000rpmに回転数を合わせ、ブレーキをリリースすれば鋭い加速を簡単に楽しめる。210km/hまでは、フォード・マスタング・ダークホースを上回る速度上昇をみせる。

モーガン・スーパースポーツ(英国仕様)
モーガン・スーパースポーツ(英国仕様)

ただし、突き出たサイドミラーは、160km/h以上の風圧へ長時間耐えるように作られていない。横へ張り出したフェンダーの影響で、200km/hへ迫ると安定性は明確に低下する。ドイツ以外では、問題になることはないと思うが。

B58型の直6エンジンはトルクフルなだけでなく、高域までシルキーに回り、美声を奏でる。遮音性はBMWの量産モデルより低く、インジェクターが打つリズムやターボの唸りが良く聞こえ、その存在感を強めている。

従来と雲泥の差のステアリングやブレーキ

トランスミッションは、8速オートマティック。モーガンの希望を受けBMWが調整したユニットだが、Dレンジ任せではシフトアップが積極的。結果として、少しダルに感じられる場面がある。キックダウンも、僅かに遅れ気味だ。

ABS付きのブレーキは頼もしい。路面が乾いた状態で、110km/hから42mほどで止まることができた。積極的に走らせてもフェードは生じず、ペダルの感触も好ましい。

モーガン・スーパースポーツ(英国仕様)
モーガン・スーパースポーツ(英国仕様)

ドライバーはリアアクスルの直前へ座るから、最初はフロントが不自然に長く感じられる。2mほど離れた、フロントタイヤの反応も。しかし、すぐに慣れると思う。

ステアリングホイールは比較的軽く回せ、機械的な感触が心地良い。フィーリングはポルシェ718ケイマンほど濃くはないが、従来のモーガンとは雲泥の差といえる。

驚くほど上質な乗り心地 電子制御も有能

プラスシックスから大幅なアップデートを受けた結果、乗り心地は感心するほど上質。試乗車にはオプションのナイトロン社製ダンパーが組まれ、硬さは中間に設定されていたが、英国の滑らかではない一般道へ馴染んでいた。

ボディは、ハードトップを被せることで剛性が上がる。タイヤは、サイドウォールが厚め。その結果、鋭い凹凸を超えても不快な振動は最小限。低速域では若干忙しく揺れるものの、不安定になるほどではない。

モーガン・スーパースポーツ(英国仕様)
モーガン・スーパースポーツ(英国仕様)

高速域では優れた衝撃吸収性を披露し、引き締まった姿勢制御の中で、流れるような走りへ浸れる。風切り音は小さくないけれど。カーブへ突っ込むと、大きめのボディロールが生じるとはいえ、その過程は自然。不安はよぎらないはず。

トラクション/スタビリンク・コントロールも有能。スポーツ・モードでは、カーブの立ち上がりでホイールスピンを許しつつ、完全なパワーオーバーステアになる手前で制御される。オプションのLSDを組むことで、より効果的な脱出加速へ移れる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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