美形にコンセプトカーの面影 マツダ・アテンザ/6を中古で(1) 充足感生むハードをおさらい
公開 : 2025.09.23 19:05
経済性と実用性を両立 充足度の高い走り コンセプトカーをイメージさせるボディ CX-5との共通点が多いインテリア ディーゼルは驚くほどの洗練度 UK編集部が中古車で魅力を再確認
経済性と実用性を両立 充足度の高い走り
上質な中古のサルーンと聞いて、真っ先に思い浮かべるのはアウディやBMW、メルセデス・ベンツというドイツ銘柄かもしれない。しかし、優れた経済性と実用性を両立し、美しい容姿と充足度の高い走りを叶えた、マツダ・アテンザ/6も検討に値する。
2012年に発売された3代目アテンザは、見た目が一新されただけでなく、パワートレインも大幅に刷新。良好な中古車が、市場には豊富に流通している。

エンジンは、スカイアクティブを名乗る4気筒。ガソリンとディーゼルが用意され、高い圧縮比で高効率を実現していた。英国仕様では、2.2Lのディーゼルターボが狙い目。150psか175psの2種類が用意され、燃費は同時期のライバルを凌いだ。
2.0Lの自然吸気ガソリンは、基本構造をディーゼルターボと共有し、最高出力は145psか165psの2種類。強力な後者の方が扱いやすいが、高域ではややノイジーだ。
コンセプトカーをイメージさせるボディ
スタイリングは、2011年のコンセプトカー「雄(タケリ)」をイメージさせるもの。マツダが掲げるデザインテーマ「魂動(コドウ)」を、特徴的なフロントフェンダーなどで具現化。大きめのボディサイズも、豊かな造形表現へ貢献している。
基礎骨格となるアーキテクチャは、マツダCX-5から導入の始まったスカイアクティブ。サスペンションは、前がマクファーソンストラットで、後ろがマルチリンクを採用する。高張力鋼板を積極的に採用し、車重は比較的軽い。

2015年にマイナーチェンジ。装備が拡充され、内装はアップグレードし、タッチモニターも改良を受けている。2018年にも改良が加えられ、英国市場では2.5Lのガソリンターボが追加。日本では、後期型でアテンザから6へ名称変更された。
CX-5との共通点が多いインテリア
インテリアはCX-5との共通点が多く、ダッシュボードは、スタイリッシュなボディと不釣り合いに思えるかも。前期型は素材の特徴が薄く、上質感は際立つほどではないだろう。視覚的な印象では、フォルクスワーゲン・パサートに届いていない。
とはいえ、機能的には文句なし。メーターは見やすく、エアコンのノブはタッチが好ましい。長距離移動を快適にこなせるよう、デザインされた結果だと見て取れる。

インフォテインメント・システムは少々扱いにくい。メニュー構造がわかりにくく、反応は遅い。音声操作にも対応するが、聞き取り精度は低いようだ。
長いホイールベースのおかげで、車内空間にはゆとりがある。クラス最大ではないものの、後席にも大人がゆったり座れる。荷室容量は、サルーンで483Lと充分以上。後席を倒すと1632Lの大空間を得られる、ステーションワゴンも訴求力は高い。






































































































