【三菱トライトンでトライトン・オーナーへ会いに!】80台以上乗り継いだエンスーがなぜ?驚きの購入理由とは

公開 : 2025.09.20 11:45

ずっと手元に置いておきたい

レンジローバーディフェンダーがあっても、やはりトライトンは手元に置いておきたいそうだ。

「ディフェンダーは全幅が1995mmあるでしょ。トライトンは1930mmでこの差が大きいんです」と大畑さん。ではもっと小さかったらいいのだろうか。

自身が購入したトライトンの印象を嬉しそうに話す大畑さん。
自身が購入したトライトンの印象を嬉しそうに話す大畑さん。    内田千鶴子

「いや、そうとは思わないですね。やっぱり自分にフィットするサイズがありますから」

では、日々トライトンに乗ってみた印象を聞いてみよう。

「やはりラダーフレームなので、キャビンと荷台とが別々に揺れるのが最初は気になりました。これまでメルセデスGクラスを古いのから新しいのまで4台、ディフェンダーも新旧3台乗りましたが、それらと比べてもかなり緩く感じて最初はなんじゃこりゃってびっくりしました。でも3日も乗れば気にならなくなりました。だいぶ乗り心地に振ったんでしょうね」

そう笑う大畑さん。4WDシステムも三菱らしくしっかりしていることもお気に入りだ。そしてこう続けた。

「やっぱり乗るとウキウキするんです。どこに遊びに行こうかみたいな感じがすごくありますよね。シトロエンと対局的。得も言われぬ不安、今日は帰ってこられるんだろうか、夏だったら途中で止まった時のために水を持って行こうかとか、犬を連れて行ってもいいかなとかね。そういうのがトライトンにはないのも嬉しいです。

これまでずいぶん色々なクルマに乗りましたが、トライトンは長く乗り続けたいと思っています」

大畑さんのクルマ選びの基準はその用途で明確に異なるが、その中でもひとつ大きな柱はある様子。それは『乗って笑顔になれる』かどうかだ。こうして三菱トライトンは、大畑さんのお気に入りの1台となったのである。

追記:取材翌週の9月11日早朝、大畑仁志さんは急逝されました。享年55。これまでのお付き合いに感謝するとともに、ご冥福を心からお祈り申し上げます。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    内田俊一

    日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。長距離試乗も得意であらゆるシーンでの試乗記執筆を心掛けている。クラシックカーの分野も得意で、日本クラシックカークラブ(CCCJ)会員でもある。現在、車検切れのルノー25バカラとルノー10を所有。
  • 撮影

    内田千鶴子

    Chizuko Uchida

    イタリアとクルマが大好きで、1968年式のFiat 850 spider Serie2を20年以上所有。本国のクラブツーリングにも何度か参加している。イタリア旅行時は、レンタカーを借りて一人で走り回る。たまたま夫が自動車ジャーナリストだったことをきっかけに取材を手伝うことになり、写真を撮ったり、運転をしたりすることになった。地図は常にノースアップで読み、長距離試乗の時はナビを設定していても、ナビシートで常に自分で地図を見ていないと落ち着かない。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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