シェルビー・コブラ 289 MkII(1) 空調付きガレージで半世紀 走行僅か2万4890km

公開 : 2025.10.18 17:45

マニュアルやキーリングも当時のまま

その後、コブラはレーシングチームのホールマン・ムーディを父から継いだリー・ホールマン氏のもとへ。慎重にレストアされ、2010年に公道への復帰が叶った。

リンダウアーが購入してから53年後、息子は手放すことを決意する。クラシックカーとして価格が高騰していたことに、魅力を感じたのだろう。2017年のオークションへ出品されると、110万ドルという高値で落札されている。

シェルビー・コブラ 289 MkII(1962〜1964年/北米仕様)
シェルビー・コブラ 289 MkII(1962〜1964年/北米仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

コブラを我がものとしたのは、カーコレクターのフリードヘルム・ロー氏。現在はドイツ・ヘッセン州にある国立自動車博物館で一般公開されている。一緒に残された、歴史的なアイテムを展示するエリアはないようだが。

グローブボックスには新車時からのオーナーズマニュアルが、リアの荷室にはジャッキやグリースガン、ツールキットがしまってある。カーペットは、グレートブリテン島のACカーズで敷かれたまま。キーには、シェルビーのキーリングが付いている。

この続きは、シェルビー・コブラ 289 MkII(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・カルダーウッド

    Charlie Calderwood

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

シェルビー・コブラ 289 MkIIの前後関係

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