【ホンダ・ゼロ・アルファ】次世代EVシリーズの末っ子!インド生産コンパクトSUV、2027年発売予定 #JMS2025

公開 : 2025.10.29 08:00

ホンダはジャパンモビリティショー2025で、『0(ゼロ)シリーズ』のゲートウェイモデル『ホンダ0α(ゼロ・アルファ)』を世界初公開しました。インド生産のコンパクトSUVです。桃田健史が解説します。

インドと日本を皮切りに2027年から販売予定

ホンダ『0(ゼロ)シリーズ』のゲートウェイモデルが世界初公開された。

0シリーズは、2024年1月の米CES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショー)で世界初公開されたホンダの次世代EVだ。スーパーカーのように車高が低くスポーティな

ホンダ0 α(ゼロ・アルファ)プロトタイプ
ホンダ0 α(ゼロ・アルファ)プロトタイプ    本田技研工業

『SALOON(サルーン)』とミニバンのようなイメージの『SPACE・HUB(スペースハブ)』の衝撃的な姿が記憶に新しい。

翌年のCES2025では、サルーンの2026年発売予告と、スペースハブに代わって『SUV』が登場した。2026年前半に北米市場へ投入し、その後日本や欧州などグローバルで導入するとした。

今回発表した新たなゼロ・シリーズとなる『ホンダ0 α(ゼロ・アルファ)』は、ゼロ・シリーズ SUVよりもボディサイズが小さく、一般的にはエントリーモデルと呼ばれるような位置付けで、ホンダではゼロ・シリーズにおけるゲートウェイモデルと名付けた。

一部報道で3万ドル以下でゼロ・シリーズが北米市場に導入されるとされていたが、ホンダは『アルファ』がこれに相当するモデルであることを認めた。

ただし、一部報道ではアメリカ市場を重視して、アメリカで製造する可能性に触れていたが、実際にはインド生産となり、インドと日本での導入を皮切りにアジア圏などを念頭に置き2027年から販売予定となる。

インド生産のホンダ小型SUVといえば『WR-V』が日本でも人気であり、ゼロ・アルファについても高い品質を保つことだろう。

気になるのは走りの質感

ゼロ・アルファについて、今回明らかになったのは主にエクステリアであり、動力性能や充電関連の性能については未公開。

エクステリアは、ゼロ・シリーズ共通のスリークで洗練されたイメージを貫く。その上で、シリーズ の基本思想である『Thin(薄い)』に基づいたSUVとして車高が低いプロポーション。

ホンダ0 α(ゼロ・アルファ)プロトタイプ
ホンダ0 α(ゼロ・アルファ)プロトタイプ    本田技研工業

クルマの前後部分を『スクリーンフェイス』と呼び、ヘッドライト、充電リッド、発光式エンブレムを統合したのが特徴だ。

走りのイメージも当然、ゼロ・シリーズとしての統一感があるはずだ。筆者は昨年、栃木県内のホンダ関連施設で、ゼロ・シリーズのEVプラットフォームに現行SUVで仮装した実験車両に試乗している。

感想としては、動きの予見性が高いこと。また、EVにありがちなドッシリ感を強調し過ぎる『重ったるさ』がなくスッキリとした乗り心地とハンドリングが印象に残った。

こうしたゼロ・シリーズとしての味わいは、ゲートウェイモデルであるアルファでも当然、感じることができるはずだが、気になるのは走りの質感だ。

インド生産であることでWR-Vの名前を前述したが、アルファの価格は3万ドル(1ドル150円換算で450万円)をやや切るといっても、アジア圏で見れば大衆車というより上級車である。

ゼロ・シリーズの走りの世界感をアルファでどう描くのか、注目していきたい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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