【MR-S、7代目セリカ、Z33フェアレディZなど】価格が上がる前に手に入れておきたい国産中古車10選(前編)

公開 : 2025.11.14 11:45

トヨタエスティマ(3代目/2006〜2019年)

価格:約15〜430万円
平均価格:約85万円

初代『トヨタ・エスティマ』は、エンジンを横倒しにして床下に搭載するという革新的なパッケージで1990年にデビュー。卵のような3ナンバーボディも特徴でした。2代目は2000年に登場。レイアウトを一般的なFFに変更したことで床が低くなり、居住性がアップ。V6エンジンやハイブリッド版も設定されました。

2006年には3代目にフルモデルチェンジ。13年のロングセラーののち2019年に生産を終了しましたが、適度なボディサイズ、斬新なエクステリア、アルファードヴェルファイアとは異なる押し出しの少ないイメージ、海外需要の高まりなどから高い人気を保っています。

トヨタ・エスティマ(3代目/2006〜2019年)
トヨタ・エスティマ(3代目/2006〜2019年)    トヨタ自動車

個体数が多いので価格差が激しく、高年式、多走行だとかなり安いのですが、装備が充実した2016年以降の後期型は、300万円オーバーの超高値安定もしくは上昇傾向にあり、今後もその流れが続くことが予測されます。

トヨタ・プレミオ(2代目/2007〜2021年)

価格:約40〜230万円
平均価格:約120万円

「えっ、プレミオ?」という声が聞こえてきそうですが、ホントです。プレミオはかつての『コロナ』クラスに相当するミドルサルーンで、2001年にコロナを継ぐかたちで登場しました。コロナには販売店違いの兄弟車『カリーナ』がありましたが、こちらも『アリオン』に生まれ変わっています。

2代目は2007年に発売を開始しています。初代同様に5ナンバーサイズを堅持。ミニバン、SUV全盛の時代を迎えても、ちょうどいいサイズで生き残った貴重なセダンとして、一定の評価を受けました。

トヨタ・プレミオ(2代目/2007〜2021年)
トヨタ・プレミオ(2代目/2007〜2021年)    トヨタ自動車

2016年にはマイナーチェンジを受けて精悍なマスクを獲得するも、2021年に惜しまれながら生産を終了。実質的な後継モデルはなく、サイズが近いカローラ・セダンかプリウスがその任にあたります。

『いかにもセダン』というフォルムと、5ナンバーサイズの車体は逆に魅力的に映ること、そしてアジア圏での人気を受けて近年目覚ましい高騰を見せています。若い世代にも人気があったりするのは興味深いところ。執筆時の平均価格は約120万円、超低走行だと250万円近くの高水準です。

以前に比べれば価格帯は下がったものの、引き続き『意外な高騰モデル』として市場を賑わすでしょう。なおアリオンは、平均はあまり変わらないものの上限価格は50万円ほど安く、こちらも狙い目です。

記事に関わった人々

  • 執筆

    遠藤イヅル

    Izuru Endo

    1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター兼ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持つ。コピックマーカーで描くアナログイラストを得意とする。実用車や商用車を好み、希少性が高い車種を乗り継ぐ。現在の所有は1987年式日産VWサンタナ、1985年式日産サニーカリフォルニア、2013年式ルノー・ルーテシア。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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