ポルシェ史上最強 フル電動の新型『カイエン』予約受付開始 インテリアも大幅進化、大型ディスプレイ搭載

公開 : 2025.11.21 07:05

空力性能を重視したデザイン

新型カイエンは空力性能を可能な限り高めるため、3代目モデルから大きくデザインを変更した。特にフロント部分の違いが顕著で、従来のワイドグリルはソリッドなパネルと低いボンネットラインに置き換わっている。

効率性とドライビングダイナミクス向上のため、多数のアクティブエアロ機能も追加された。ノーズ部の冷却フラップ、エアカーテン、ルーフスポイラーといった可動部に加え、リアには下部ディフューザー、ターボ専用アクティブブレードが装備される。

ポルシェ・カイエン・エレクトリック
ポルシェ・カイエン・エレクトリック    ポルシェ

これにより、カイエン・エレクトリックは空気抵抗係数Cd値0.25を達成。ロータスエレトレを0.1上回る数値だ。

オプションとしてオフロード・パッケージも用意されている。アプローチアングルを拡大し、特にバッテリー周辺に追加の補強を施すことで、舗装路以外の走行に対応するものだ。

カイエン・エレクトリックのボディサイズは全長4985mm、全幅1980mm、全高1674mmで、3代目モデルより55mm長い。この延長分は主にホイールベース(3023mm)によるもので、後席の足元スペースが130mm拡大されている点が特徴だ。

先進的で高級感あるインテリア

キャビン中央にはポルシェ新開発のフローディスプレイだ。このOLEDパネルは、インストゥルメントクラスターと14.25インチのインフォテインメント・タッチスクリーン(水平分割された2パネル構成)、オプションの14.9インチ助手席用タッチスクリーンを統合したもので、ポルシェ史上最大のディスプレイエリアを形成している。

フォルクスワーゲン・グループのほとんどの車両と同様に、車内の操作機能の大半はこのセンタースクリーンに集約されているが、オーディオやエアコン操作といった主要項目には物理的なボタンやスイッチが割り当てられている。

ポルシェ・カイエン・エレクトリック
ポルシェ・カイエン・エレクトリック    ポルシェ

オプションで、フロントガラスに87インチの表示領域を持つARヘッドアップディスプレイが選択可能だ。

パネルヒーターと呼ばれる機能も装備されている。シートだけでなくアームレストやドアパネルなど、身体が触れる面を幅広く温める。後部座席は電動調節式だ。

トランク容量は781Lとされている。これはBMW iXより約200L、ロータス・エレトレより90L以上大きい。後部座席を倒せば1588Lまで拡大する。さらにボンネット下には90Lの収納スペースがある。

カスタマイズ性も豊富で、13種類のボディカラー、20インチから22インチまでの9種類のホイールデザイン、12種類のインテリアデザインから選択可能だ。オプションには5種類のインテリア・パッケージが含まれる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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