こんなの見たことない… 不思議な姿で保管されるクラシックカー 20選(前編) ジャンクヤード探訪記
公開 : 2025.12.07 11:25
ポンティアック・カタリナ(1970年)
筆者は30年以上ジャンクヤードを巡ってきたが、バレー・オート・レッキング以外で車両をこのように保管しているところは記憶にない。湿気の多い気候なら車体を湿った地面から守るという利点があるのは理解できるが、このヤードは砂漠地帯にある。
ここでバランス芸を披露しているのは、人気の1970年式ポンティアック・カタリナ400クーペだ。6.5L V8エンジンを搭載したこの2ドア・ハードトップは約7万台生産された。

シボレー・コルヴェア(1963年)
地面から持ち上げるのは確かに下回りを点検する良い方法だが、この1963年式シボレー・コルヴェアの下に潜り込むには、かなり度胸がいるだろう。くしゃみ1つで転げ落ちてしまいそうだ。社会活動家ラルフ・ネーダー氏はかつてコルヴェアに関連して「どんな速度でも自動車は危険だ」という有名な言葉を残したが、この個体は停車中でも危なそうだ……。

フォード・ファルコン(1960年)
1960年から1970年まで生産されたフォード・ファルコンは、デトロイトのビッグスリーから生まれた初のコンパクトカーだ。ギャラクシーの小型版で、米国市場でシェアを拡大しつつあった欧州車や日本車の進出に対抗した。
フォードの他のモデルよりかなり小型だが、リア部分をほとんど失ったこの1960年式の個体ほどコンパクトではなかったはずだ。

AMCマーリン(1965年)
わずか3年間(1965年から1967年)で1万7414台しか販売されなかったにもかかわらず、驚くほど多くのマーリンをジャンクヤードで見かける。この個体は1965年に生産された1万327台のうちの1台で、マーリンが最も好調だった年である。
327立方インチ(5358cc)V8エンジン搭載モデルは、0-97km/h加速7.1秒を誇った。6気筒モデルはそれほど刺激的ではなかったが、性能の不足をスタイルで補っていた。

カイザー(1951年)
このクルマがどのメーカーのものかは一目瞭然だ。ハート型のフロントガラスがカイザーであることを明確に物語っている。デラックス仕様の4ドア・セダンで、1951年に生産された。この年のカイザーは圧倒的に好調だった。13万9452台を売り上げ、ハドソン、キャデラック、デソート、パッカードを上回り、米国12位の国内自動車メーカーとなった。
さらに、ヘンリーJブランドでは8万2000台が追加で売れた。しかし、結局ビッグスリーには太刀打ちできず、1953年に生産終了となった。























