歴史に埋もれた米国車 40選(前編) 革新的で高性能、でも忘れ去られたクルマ

公開 : 2025.10.18 11:25

世界屈指の自動車大国である米国。その長い歴史の中で数多くのクルマが生まれ、そして忘れ去られていきました。この記事では「もっと愛されて然るべき」不運な米国車を40台ピックアップし、その魅力をお伝えします。

40台の隠れた名車たち

新しいクルマが毎日のように登場しているように感じられる。世界中にこれほど多くのクルマがあるのだから、忘れ去られ、時の流れに消えていくクルマがあるのも不思議ではない。その中には忘れられても仕方ないものもあるが、もっと評価されるべきものもある。

この記事では、人々の記憶からほぼ消え去ってしまった米国車を紹介する。前衛的なスタウト・スカラブから高性能なフォード・コントゥアSVTまで、40台の隠れた名車を再発見しよう。

あまり高く評価されていない不運な米国車を紹介する。
あまり高く評価されていない不運な米国車を紹介する。

クライスラー・エアフロー

クライスラー・エアフローは自動車デザインの草分け的な存在だ。空気抵抗を減らすために空力学を採用した米国初のフルサイズ量産車であり、その結果として滑らかな流線型ボディが生まれた。

残念ながら、このデザインは好評を得られなかった。エアフローは1934年から1937年までのわずかな期間しか生産されず、販売不振により生産中止となった。今日でもあまり知られていないモデルだが、歴史的に重要なパイオニアである。

クライスラー・エアフロー
クライスラー・エアフロー

スタウト・スカラブ

1936年に登場したスカラブについては、世界初の量産型ミニバンとする意見もある。可動式シートと折りたたみテーブルを備えたその車内レイアウトは、現代のミニバンに典型的なレイアウトを予見するものだった。

しかし、高い価格設定と型破りなデザインは、当時の一般の自動車購入者層には手の届かないものだった。生産されたのは市販仕様9台とコンセプトカー1台のみで、人々からは忘れ去られてしまった。

スタウト・スカラブ
スタウト・スカラブ

ダッジ・ウェイファーラー

シボレーコルベットの登場より数年前に、ダッジは第二次大戦後初の国産2ドア・ロードスターを投入した。このウェイファーラーの生産期間は1949年から1952年までのわずか数年だった。

ウェイファーラーは基本装備のみの簡素なモデルで、一部のロードスター仕様にはサイドウィンドウすら装備されていなかった。こうした要因と前述のコルベットの登場が相まって、ウェイファーラーの歴史的意義は大きく影を潜めることとなった。

ダッジ・ウェイファーラー
ダッジ・ウェイファーラー

スチュードベーカー・スピードスター

スピードスターは高性能な2ドア・パーソナルラグジュアリーカーであり、プレジデントの派生モデルであった。4.2L V8エンジンは最高出力185psを発生する。パワーステアリングやダイヤモンドキルト加工のレザーシートなど、先進装備をフルに備え、スチュードベーカーのラインナップの中でも際立っていた。

スピードスターは通称「レモン/ライム」と呼ばれる黄と緑のツートーン塗装がよく知られている。生産台数はわずか2215台で、現在では極めて希少である。1955年モデルイヤーのみの生産であり、米国自動車史上最も生産期間が短いモデルの1つとなっている。

スチュードベーカー・スピードスター
スチュードベーカー・スピードスター

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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