遊び道具積んで快適に トヨタ・ハイラックス 48Vハイブリッド(2) 揺るがぬ頼もしさ

公開 : 2026.01.09 18:10

ハイブリッドが追加された8代目 堅牢な雰囲気で満ちた車内 可能性を感じる広い荷台  見た目以上に運転しやすい 電動アシストの効果は限定的 悪路を驚くほど滑らかに走破 UK編集部が試乗

見た目以上に運転しやすい HVの効果は限定的

マイルド・ハイブリッドを得た、トヨタハイラックス。太い低域トルクで、実は見た目から受ける印象以上に運転しやすい。2250kgの車重に203psの4気筒ディーゼルターボだから、興奮を誘う速さではないとしても。

ハイブリッドの効果は限定的。0-100km/h加速は10.7秒で、非ハイブリッドの2.8Lディーゼルと変わらず。2500rpmを超えると、ノイズや振動が目立ち始める。アクセルレスポンスの向上も、トヨタの主張ほど明確とはいえないだろう。

トヨタ・ハイラックス 2.8ディーゼル 48Vハイブリッド・インヴィンシブルX(英国仕様)
トヨタ・ハイラックス 2.8ディーゼル 48Vハイブリッド・インヴィンシブルX(英国仕様)

6速ATは変速時のダイレクト感が薄く、回転数の変化は1秒ほど遅れる。しかし、この柔らかな反応が、オフロードやトレーラーの牽引時に役に立つ。トルクコンバーターは、効果的に低域の力強さを高めてくれている。

ステアリングホイールの裏にはパドルがあり、マニュアルモードでギアを任意に選べる。必要に応じて、自動的にシフトダウンすることはあるが。10速ATが載るフォルクスワーゲン・アマロックは、高速巡航へ落ち着くまでの滑らかさで勝る。

遊び道具を積んだ方が乗り心地は快適

アイドリング・ストップ機能は優秀。軽くブレーキペダルを踏んだ状態ではエンジンは回ったままで、長めに停車する場面のように、強く踏むとスッと止まる。細かなことだが、扱いやすさに貢献することは間違いない。

オンロードでのマナーは、ラダーフレームとリーフスプリングの構成を考えれば良好。高速巡航時の乗り心地は、充分に快適といえる。

トヨタ・ハイラックス 2.8ディーゼル 48Vハイブリッド・インヴィンシブルX(英国仕様)
トヨタ・ハイラックス 2.8ディーゼル 48Vハイブリッド・インヴィンシブルX(英国仕様)

他方、荒れた路面では落ち着きを保てず、ツギハギの多い市街地でもユラユラと揺れが続く。荷台へ沢山の遊び道具を積んだ方が、快適になるだろう。トルクマネジメント機能が備わり、加減即時などのピッチングを抑えるそうだが、実感しにくかった。

ステアリングの反応は期待以上に機敏で、姿勢制御には締まりがあるものの、ボディロールは大きい。負荷が高まると、悪路前提のタイヤは堪えきれず、フロント側が先に外へ流れていく。

急勾配や深い窪みを驚くほど滑らかに

悪路性能は、本格的なオフローダーには及ばないとしても、ピックアップトラックとしては有能。約3mあるホイールベースや長いオーバーハングが、複雑な地形での障害になるはず。フロントデフも、ロックはできない。

それでも、ディーゼルエンジンはトルクフル。ローレンジギアを備え、最低地上高と最大渡河水深に優れ、困難な悪路へ立ち向かえる。オールテレーンタイヤが未舗装の路面を捉え、急勾配や深い水たまりを、驚くほど滑らかに走破してみせる。

トヨタ・ハイラックス 2.8ディーゼル 48Vハイブリッド・インヴィンシブルX(英国仕様)
トヨタ・ハイラックス 2.8ディーゼル 48Vハイブリッド・インヴィンシブルX(英国仕様)

アクセルペダルは、ローレンジを配慮した反応で、速度管理も容易。トラクション・コントロールとダウンヒルアシスト・コントロールも、良く機能していた。

車内ノイズは、ピックアップトラックとしては小さめ。巡航時はエンジン音が穏やかになり、大きなドアミラーが発する風切り音も控えめだからだろう。燃費は、高速道路を定速で流して11.5km/Lを達成してみせた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

トヨタ・ハイラックス 48Vハイブリッドの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事