BMW M3 ツーリングでスコットランドへ(1) クリスマス食材の調達にベストなクルマ

公開 : 2025.12.24 18:05

見事に機能するリアアクスル主体の四輪駆動

工場を出ると、土砂降り。生け垣で囲われた道を、M3は突き進む。北海へ流れるアーン側は増水し、ずぶ濡れの路面には枝葉が落ちている。

リアアクスル主体の四輪駆動、M xドライブは見事に機能。筆者が要求したパワーを、淀みなく展開してくれる。ステアリングへの影響は皆無。しかし、大きな水たまりでは、パイロットスポーツ4Sの排水が少し追いつかない。公道向きのトレッドパターンでも。

BMW M3 CS ツーリング(英国仕様)
BMW M3 CS ツーリング(英国仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

サスペンションは、最もソフト側に設定。稀に衝撃が伝わるが、概ね快適な乗り心地のまま北上し、ダンケルドという街に辿り着く。700年の歴史を持つ古い大聖堂を横目に、クルーティー・ダンプリング・カフェの前へM3を停める。

ここはケアニー夫妻が営む、クルーティー・ダンプリンという伝統菓子の専門店。「いつも母は、誕生パーティーで10ペンス・コインが入ったのを作ってくれました。残ったら、ソーセージなどと一緒に油であげて食べたものです」。と夫のマイクが話す。

スコットランドで一般的な幼い頃の記憶

それは、スコットランドでは一般的な幼い頃の記憶。奥さんのジャシンタ・ケアニー氏にレシピを聞いた。小麦粉やバターの他、レーズンに砂糖、はちみつ、スパイス、卵、牛乳などを手で混ぜ合わせる。その後、生地を布で包んで茹でる。4時間も。

クリームチーズが添えられた、クルーティー・ダンプリンを一切れ試食する。まろやかで軽い味に驚く。通常のサイズは大きいから、ハーフサイズを持ち帰ることにした。

ケアニー夫妻が営む伝統菓子の専門店、クルーティー・ダンプリン
ケアニー夫妻が営む伝統菓子の専門店、クルーティー・ダンプリン    マックス・エドレストン(Max Edleston)

西へ進路を変え、アンガス方面へ。視界が200mもない中で、エンジンは静かに唸る。50kmほど走り、サウスパウリー・ファームへ到着。ペイト夫妻の温かい歓迎を受ける。

ケリーブロンズ種の七面鳥を飼育する英国有数の農場で、約600羽を育てているとか。M3 ツーリングの荷室は広いが、必要なのは1羽。荒天で鶏舎は閉ざされており、翌日改めて訪れる約束をした。

この続きは、BMW M3 ツーリングでスコットランドへ(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・ウェバー

    Richard Webber

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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