ランボルギーニ第4のモデルはどうなる? ヴィンケルマン会長兼CEOが語る衝撃の未来戦略(後編)【スーパーカー超王が訊く】

公開 : 2026.02.22 16:05

フェルッチオ・ランボルギーニの志

―ランボルギーニの創業者であるフェルッチオ・ランボルギーニ氏は当初、高級でかつ高性能なGTカーの生産を志していたと理解しています。第4のモデルは最新の技術によって、そのビジョンを継承する作なのですか。

「確かにそのとおりです。フェルッチオ・ランボルギーニは『350GT』、『400GT』からブランドをスタートさせました。そして創業初期の数十年間、私たちは多くのGTを手がけてきました。つまり歴史を振り返れば、GTはランボルギーニにとってとても自然な存在なのです。

ランボルギーニの始まりはGTカーだった。写真は350GTのプロトタイプ、350GTV。
ランボルギーニの始まりはGTカーだった。写真は350GTのプロトタイプ、350GTV。    ランボルギーニ

また、現在のスポーツカーメーカーの多くも、そのプロダクトにGTを擁しています。ランボルギーニのラインナップに不足していた1台、それがまさにGTだったのです」

―このニューモデルをドライブした時、カスタマーはこれまでのモデルとは異なる感覚を体験するでしょうか。

「もちろんです。ランボルギーニが開発するモデルは、それぞれのセグメント、あるいはサブセグメントにおけるスーパースポーツカーです。例えばウルスは、それまでほとんど存在していなかったセグメントにおいて歴史を作り、我々が新たな領域でも成功できることを証明してくれました。GTについてもそれは同様です。

レヴエルトテメラリオのようなスーパースポーツとは異なる存在になります。スタイルのみならず、走りのキャラクターや機能面においても特別な個性を持つモデルです」

内燃機関の将来をどう考えるか

―内燃機関の将来について、ランボルギーニはどのように考えていますか。この分野への投資は今後もこれまでと同水準で継続されるのでしょうか。

「私たちにとって、これは十分に実行可能な領域です。内燃機関への投資は今後も継続します。当社の研究開発部門には、電動化やバッテリー技術に加えて、将来に向けた3つの重要な柱があります。軽量素材、エアロダイナミクス、そして内燃機関の継続的な開発です。

ランボルギーニは今後も内燃機関への投資を継続するとヴィンケルマン氏は断言。
ランボルギーニは今後も内燃機関への投資を継続するとヴィンケルマン氏は断言。    ランボルギーニ

この3つは可能なかぎり長く、ランボルギーニの戦略、そして技術開発の中核であり続けるものです」

―第4のモデルをPHEVとするにあたって、フォルクスワーゲン&アウディ・グループの方針は影響しましたか。

「いいえ、グループ内にはBEVを開発するためのチャンスや技術的な基盤は十分にありました。しかしグループ内の各ブランドには、それぞれのカスタマー層とブランドのバリューに基づいてプロダクトを判断する必要があります。最終的な判断はランボルギーニとしての責任のもとで行ったものです」

戦略の最後にあるものとは

―ディレッツィオーネ・コル・タウリ戦略の最後にあるものは何でしょうか。

「現在の方針は明確です。まずは4モデルすべてをPHEVとすること。同時に企業としてのサスティナビリティにも取り組むことです。サンタアガタ・ボロネーゼの本社では2015年以降、持続可能な取り組みを進めており、さらにサプライヤーやディーラーネットワークでもCO2排出量の削減を進めています。さらなる10年に向けた戦略も進めています。

今年デビューが予定される第4のモデル。そのプロフィールが今から楽しみだ。
今年デビューが予定される第4のモデル。そのプロフィールが今から楽しみだ。    ランボルギーニ

重要なのは世界で何が起きているのかを的確に理解することです。私たちにカスタマーは何を求めているのか。そして何が可能であるのか。各国の政策決定がどのように進んでいるのかを常に注視することも必要です。それこそが我々が未来へと進むための姿勢です」

―第4のモデルにはランザドールのネーミングを使用する予定ですか?

「私自身としては、その名前を継続する可能性は高いと考えています。すでに一定のインパクトを持ち、そしてランボルギーニの伝統である闘牛にも由来する名であるからです。最終的な決定はまだ行ってはいませんが」

プレミアムブランド、そしてスーパースポーツブランドの中で、その存在感を年々強めるランボルギーニ。その将来には、これまで以上の成長が約束されているようだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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