アメリカ車の象徴 ゼネラルモーターズが生産した全V8エンジン(前編) 100年以上続く栄光と苦難の歴史を振り返る
公開 : 2026.03.08 11:05
シボレー・シリーズD(1917年)
シボレー初のV8エンジンは、同ブランドがゼネラルモーターズ傘下に入った頃に設計された。ここまで紹介したすべてのユニットがバルブをシリンダー横に配置していたのに対し、シボレーはバルブをシリンダーヘッドに配置した。この設計は現代では旧式だが、1917年当時はまだ斬新なものであり、わずか13年前にビュイックによって普及し始めたばかりだった。
シボレーはこのエンジンをモデルDに搭載したが、生産期間はごく短期間に終わった。シボレーのV8エンジンが再び登場するのは1950年代のことだ。

オールズモビル・ライトエイト・モデル47(1921年)
ライトエイトの3代目(最終世代)は、モデル47と呼ばれ、さまざまなボディスタイルが用意された。一部の資料では、先代と同じノースウェイ製エンジンを採用したとされているが、実際には新設計のV8である。ただし、ノースウェイ社の設計思想の一部が引き継がれたことは確かだ。排気量は3.8Lと前世代より小さくなったが、出力は大幅に高められている。
オールズモビルの販促資料では、最高出力63.5ps(「実験室テストによる」)と記載され、「米国製自動車エンジンの中で、シリンダー排気量1立方インチあたりの出力は最高」と謳われていた。

バイキング(1929年)
バイキングはGM傘下の4つの兄弟ブランドの1つであり、オールズモビルよりも上級に位置づけられていた。量産モデルは1種類のみで、4.3L V8エンジンはシリンダーブロックとヘッドが一体鋳造されたモノブロック構造を採用している。
これは強度と信頼性には優れる(ヘッドガスケットが存在しないため故障の心配がない)が、メンテナンスは厄介だ。しかし、その点に悩む人はほとんどいなかった。生産されたバイキングは約7000台に過ぎず、1931年にブランドが廃止されたからだ。

オークランド(1930年)
オークランドは1930年、新たなV8エンジンを搭載した。このエンジンはバイキング用に開発されたものと言われることもあるが、専門家の間では別の設計者の手によるものとされている。
GMの歴史において珍しいことに、オークランドは1931年に後発のブランドであるポンティアックに取って代わられた。ポンティアックは同じV8エンジンを若干の改良を加えてしばらく使用した後、直列8気筒エンジンに切り替えた。

写真:オークランド モデル301




























