レクサス新規モデル『TZ』世界初公開の現場で分かった、プレスリリースから読み解けない事実 プラットフォームはEV専用に非ず

公開 : 2026.05.11 07:45

あえてEV専用プラットフォームを採用せず

さて、プラットフォームについてだが、発表前の段階では報道陣を含めてユーザーの中にもEV専用を想像した人が多いだろう。

つまり、『トヨタbZ4X ツーリング』や『スバル・トレイルシーカー』と共通性が高いという発想だ。これら2モデルが発売開始されてからTZが今回登場したことで、そんなイメージを持つのは致し方ないかもしれない。

TZはEV専用ではない、『GA-Kプラットフォーム』を採用する。
TZはEV専用ではない、『GA-Kプラットフォーム』を採用する。    桃田健史

だが、実際にはトヨタがいうマルチパスウェイプラットフォームのひとつ、『GA-Kプラットフォーム』を採用している。

今回、量産型の『ES』も実車を詳しく見たが、こちらもGA-Kプラットフォーム。ただし、ESにはEV(FWDとAWD)のほかにHEV(ハイブリッド車)の設定があるが、TZはAWDのEVのみを設定している。

さらにTZを詳しくみると、バッテリーはスタンダードモデルが76.96kWhで、航続距離がより長い『ロング』では95.82kWhを搭載。どちらも、いわゆる三元系のリチウムイオン電池であるが、ロングはバッテリーのセルやモジュールが新設計となっている。

さらに、フロントモーターは最大出力167kWの1種類だが、リアモーターはフロントと同じ167kW以外に88.3kWの仕様が用意されている。

レクサスは『2035年までに、全ラインナップでEVを導入する準備を進めている』としているものの、モデルによってEV専用、またはマルチパスウェイプラットフォームを使い分ける戦略であることが今回、改めて分かった。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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