未来は過去にアリ? 麗しきリバイバル・モデル 10選(1) 33ストラダーレにカウンタック リモコン操作だったSMトリビュート

公開 : 2026.06.14 17:45

DS SMトリビュート(2024年)

2014年にシトロエンから独立し、高級ブランドとして再出発したフランスのDS。その10周年を祝うモデルを生み出すに当たり、インスピレーションを求めたのはシトロエンSMだった。相応しい選択だったと筆者は思う。

2024年に発表されたSMトリビュートは、フロントノーズにガラスパネルを備え、リアタイヤはスパッツが覆い、シルエットはまさに1970年代のSM。他方、インテリアは徹底的にモダンで、ステアリングホイールは四角く、タッチモニターが正面に並んだ。

DS SMトリビュート(2024年)
DS SMトリビュート(2024年)

同時に、楕円形のメーターなどオリジナルの雰囲気も共存。デザイナーのティエリー・メトロ氏は「SMの再現ではなく、再解釈をしたのです」と主張している。

マニアな小ネタ:あくまでも試作的な提案で、パワートレインは未完成。発表された会場では、リモコンで操作されていた。

イソ・リヴォルタ GTZ(2021年)

ソニーのレーシングレーム、グランツーリスモで2017年に姿を表したのが、リヴォルタ GTZ。ジョルジェット・ジウジアーロ氏が1960年代に手掛けたイソ/ビッザリーニ・グリフォ A3ストラダーレを、コーチビルダー、ザガート社が仮想的に蘇らせたのだ。

それを機にイソ・ブランドは復活し、現実的なモデルは2021年に登場。デザインを手掛けたのは原田紀彦氏で、ネオクラシカルなアプローチで生み出したと主張されている。

イソ・リヴォルタ GTZ(2021年)
イソ・リヴォルタ GTZ(2021年)

技術的なベースとなったのは、シボレーコルベット C7。カーボン製ボディが、6.2L V8スーパーチャージャーエンジンを包んだ。最高出力は669psで、315km/hの最高速度と、0-100km/h加速3.7秒が主張され、19台が提供されている。

マニアな小ネタ:イタリアのイソ社を創業したレンツォ・リヴォルタ氏の孫娘、マレッラ・リヴォルタ氏は、ザガート社の創業者、ウーゴ・ザガート氏の孫と結婚している。

アレス・パンサー・プロゲット・ウノ(2017年)

2014年に創業し、スーパーカーを受注で生産するアレス・モデナ社。レジェンズ・リボーン・プロジェクトとして最初に取り組まれたのが、「1970年代の伝説、デ・トマソ・パンテーラを包括的に再造像する」ことだった。

ベース車両はランボルギーニウラカンで、5.2L V10エンジンは659psまで上昇。スタイリングはミハイ・パナイテスク氏が手掛けている。2017年に発表され、価格は61万5000ユーロと超高額だったが、21台の生産数はすぐに埋まったという。

アレス・パンサー・プロゲット・ウノ(2017年)
アレス・パンサー・プロゲット・ウノ(2017年)

「伝統的な職人技術と、最先端の技術や製造技術の融合」とエレス社は主張。2023年には、進化版のパンサー・エボも発表されている。

マニアな小ネタ:リトラクタブル・ヘッドライトが採用されているが、これは公道用モデルとしては2004年以来。安全性を理由に、大手メーカーによる採用は難しい。

この続きは、麗しきリバイバル・モデル(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サイモン・デイビス

    Simon Davis

  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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