幻のフェラーリ契約書も発掘 米国随一の自動車メーカー『フォード』の裏側(後編) 「歴史を生き生きと蘇らせてくれる」

公開 : 2026.06.07 11:45

見どころ2:フォードフェラーリの契約書

自動車業界で最も有名な未署名契約かもしれない。1963年、フォードによるフェラーリ買収交渉は契約書が作成される段階まで進んだが、エンツォ・フェラーリ氏が署名を拒否した。ヘンリー・フォード2世はこの屈辱を晴らすべく、フォードGT40によるル・マン制覇プロジェクトを立ち上げた。

「フェラーリの契約書のようなものを見ると、鳥肌が立ちますよ。他とは違う方法で、歴史を生き生きと蘇らせてくれるんです」

フォードとフェラーリの契約書
フォードとフェラーリの契約書

見どころ3:マスタングに関するメモ

「1957年3月 最優先事項:マスタングは走る以上、すべての競合車(特にカマロ)に勝たなければならない。これは米国における我々のイメージカーであり、ル・マンよりもさらに重要である。リー」

このメモはフォード副社長のリー・アイアコッカ氏が書いたもので、新型マスタングにおける野心的な目標が示されている。

マスタングに関するメモ
マスタングに関するメモ

ライアン氏は、「1960年代はまさに『マッドメン』の時代でした。彼らはあらゆる事柄についてメモを書いていました。わたし達の手元には、リー・アイアコッカやドン・フレイ、そして英国のウォルター・ヘイズによるメモが残っています。あの輝かしい10年間に何が起きたのか、驚くほどよくわかります」と述べている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

米国随一の自動車メーカー『フォード』の裏側の前後関係

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