第3世代の新型『アウディQ3』日本上陸! ガソリンエンジンの乗り味はスポーティでどこか懐かしさあり【車両写真200枚】

公開 : 2026.06.29 12:05

最新作であることを物語る

リアのラゲッジルームは、いずれのボディでも488Lの容量が確保されている。フラットなフロアは1段低くその高さを落とし込むことが可能で、後方左右に残されたスペースもうまく活用されている。リアシートは4:2:4の分割可倒式で、それを収納すれば容量は最大で1289Lにまで拡大できる。

オプションのレザーシートパッケージでメインアイテムとなる、レザー/アーティフィシャルレザーシートに身を委ねると、まず感じるのはプレミアブランドたるアウディが誇る高級感だ。

11.9インチのバーチャルコクピットプラスと12.8インチのMMIタッチディスプレイから構成される、『MMIパノラマディスプレイ』を採用。
11.9インチのバーチャルコクピットプラスと12.8インチのMMIタッチディスプレイから構成される、『MMIパノラマディスプレイ』を採用。    平井大介

その座り心地やホールド感は素晴らしく、さらにドライバーの目前にはこのモデルがアウディの最新作であることを物語る、11.9インチのバーチャルコクピットプラスと12.8インチのMMIタッチディスプレイから構成される『MMIパノラマディスプレイ』が整然とレイアウトされている。

シフトセレクターやウインカーレバーなどは、インテグレートスイッチモジュールと呼ばれるバーに一体化されているが、ウインカーと同時にワイパーを操作してしまう難しさがあったのは残念だった。

キャビンの居住性はフロントシートでは十分に快適なレベルに感じるが、リアシートに着席するとルーフのデザインが影響してか、特に上下方向ではやや窮屈な印象を覚える。

どこか懐かしさを感じさせる

『バランスド』、『ダイナミック』、『コンフォート』、『エフィシエンシー』、『オフロード+』が備わるドライブモードで、まずはバランスドを選択してドライブを始めることにした。

マイルドハイブリッドシステムを組み合わせる110kWに対して、シンプルに1984ccの直列4気筒エンジンのみで駆動力を得る150kWの走りは、やはりアウディらしくスポーティで、そしてどこか懐かしさを感じさせるものだった。

シフトセレクターはステアリングに一体化されている。
シフトセレクターはステアリングに一体化されている。    平井大介

参考までに試乗車の車重はオプション装備の選択で1740kgにまで達しているのだが、加速時にこの重量を感じる場面はほとんどなかった。組み合わされる7速Sトロニックの制御も自然で、かつシフト時のショックも最小限に抑えられている。

さらにモードをダイナミックに変更すると、その走りにはさらなる鋭さが生み出され、新たに採用された2バルブの電子制御ダンピングコントロール機構を持つダンパーも、より安定した方向にコーナリング時の姿勢を保つ方向に機能するようになる。

トルクが常時4輪に伝わることによる安心感も大きい。255/45R19サイズのタイヤもベストチョイスだ。

唯一の問題は振動と騒音の対策

これもまた巧みなプログレッシブステアリングの制御、そしてさらに先進性を高めた運転支援システムなど、先代モデルからの進化は確かに著しいと感じた新型Q3だったが、唯一の問題は振動と騒音の対策にあるように思う。

その発生源は主にシャシーにあり、その対策がさらに徹底されれば、新型Q3はより高級感のあるこのクラスでも最も魅力的なモデルになるだろうと確信した。

2バルブの電子制御ダンピングコントロール機構を持つダンパーを新たに採用する。
2バルブの電子制御ダンピングコントロール機構を持つダンパーを新たに採用する。    平井大介

今回の試乗車に掲げられたプライスは車両本体で628万円。これに前で触れたオプション装備の81万円が加わり、709万円という価格になる。今回取材することのできなかったベーシックな110kWとは、果たしてどれほどの違いがあるのだろうか。

両車の価格差は同じスポーツバックで比較して、車両本体ではわずかに57万円。購入後のランニングコストを考えれば、あるいは110kWも悪くない選択といえるのかもしれない。気になる燃費性能は、WLTCモードで150kWが12.1km/L、マイルドハイブリッドの110kWは15.6km/Lと発表されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王(超王)」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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