史上最もクレイジーなゴーカート マクマートリー・スピアリング、量産モデル発表(1) 2億5000万円のサーキット専用マシン
公開 : 2026.07.05 11:45
所有体験の「共有」を重視
マクマートリーはこれまでに25台のスピアリングを販売しており、ウェイティングリストは2027年末まで埋まっている。同社は英国グロスターシャー州ウォットン・アンダー・エッジにある新工場で生産を開始しており、約100人を雇用し、月2台のペースで生産する計画だ。
性能や価格がほとんどのサーキットカーとは一線を画しているスペアリング・ピュアは、どのような顧客層を惹きつけているのかという質問に対し、イェーツ氏は「まさに精神力が物質に打ち勝つクルマ」であり、オーナーに「自身の限界に挑戦する素晴らしい機会」を与えると説明した。

「購入者の何人かは、まさにレース一筋の人生を送ってきた人々です。彼らは紛れもないレース界のレジェンドであり、スピアリングは楽しむための絶好の機会になるのです。F1マシンを所有している人もいますが、これは同様のパフォーマンスを、はるかに低いランニングコストで、しかも誰とでも共有しやすい形で楽しめるもう1つの手段なのです」
スピアリングの所有体験において重要な要素の1つが、ソーシャルな側面だ。マクマートリーはオーナー向けイベント(氷上ドライビングなど)を主催しており、顧客の車両には、ドライバー同士がコース上でコミュニケーションを取れるインターコムシステムを装備している。イェーツ氏によれば、これにより共同体験と競争心がさらに高まるという。
「クルマ自体が超高性能なので、些細なことのように思えるかもしれませんが、運転中にこのようなソーシャルな要素が加わると、まるで史上最もクレイジーなゴーカートに乗っているような気分になります。シングルシーターですが、その体験を共有できる本当に楽しい方法なのです」
長期的な耐久性も確保
イェーツ氏はまた、バッテリーの耐久性がオーナーにとっての大きなメリットであると強調した。1万kmに及ぶ過酷なサーキットテストの後でも、容量はわずか4.5%減少しただけで、抵抗値の変化は見られなかったという。
「これは、ほとんどのお客様が実際にこのクルマで走行する距離をはるかに上回ります」

容量が100kWhに増強されたバッテリーは、マクマートリー独自の設計である。将来的に新しいセルに交換できるよう配慮されており、常に最新の技術水準を維持できる。
「20~30年後も、このクルマに乗ることにワクワクしてほしい」
イェーツ氏はスピアリング専用のバッテリーを開発した経緯について、「自社開発せざるを得なかった」と語っている。このバッテリーはコンパクトで、従来のEV用バッテリーの約半分のスペースに収まる。
「これは非常に重要な課題でした。ほんのわずかな性能向上さえも追求するモータースポーツエンジニアたちとの間で、膨大な数の試行錯誤を重ねてきました」
「グロスターシャー州の小さな小屋の中に素晴らしいバッテリー工場があり、そこでわたし達は世界最高レベルの出力密度とエネルギー密度を誇るバッテリーパックの一部を生産しています」
「バッテリー、シャシー、パッケージングのすべてを自社で管理できれば、パッケージングや重心位置の改善のために、何百回も試行錯誤を繰り返すことができます。すべてを自社内で完結させ、最後の数%にまで執拗にこだわる。これに尽きますよ」
(翻訳者注釈:この記事は後編の「2」へ続きます。)































