ベースは「7.5L V8でFF」のオールズモビル AQC ジェットウェイ707(1) ストレッチ・リムジンへ描いた明るい未来
公開 : 2026.08.09 17:45
観音開きのドアを備えた荷室は約2830L
4列並んだリアシートのうち3列は、旅客機のように1名づつ独立。ルーフは一段持ち上げられ、側面にスカイライトが設けられている。長いキャビンを冷やすため、エアコンは2基備わった。前輪駆動だからフロアはフラットで、快適な移動へ貢献した。
シートの後方には、観音開きのドアを備えた巨大な荷室。容量は約2830Lといわれているが、当時のポーターは、定員分の荷物を積むには狭いと主張していたらしい。

このジェットウェイ707を生み出したのは、ウォルド・コトナー氏とロバート・ベヴィントン氏という2人の技術者。新しい前輪駆動パワートレインを得たオールズモビルの可能性へ、着目したのがきっかけだった。
ストレッチ・リムジンへ描いた明るい未来
アメリカ中西部、テネシー州に拠点をおいたコーチビルダーのコトナー・ベビントン社は、そもそも霊柩車や救急車を提供していた。オールズモビルやビュイックをベースに。しかし1970年代半ばに、連邦議会がサルーンベースの救急車を禁止してしまう。
そこで2人は、オールズモビルがベースの送迎リムジンを考案。親会社になっていたディブコ社へ提案するが、自社が抱えるコーチビルダー、ミラー・ミーティア社が手掛けるモデルと競合すると判断。却下されてしまう。

やむなく2人は独立。手持ちの株を売却し、アメリカ中南部アーカンソー州に、AQC社を立ち上げる。彼らは、異様に長いジェットウェイ707へ明るい未来を描いていた。パンフレットには、「多くの方が求めていたリムジン」というコピーが踊った。
空港やリゾート地とホテルを結ぶストレッチ・リムジンは、1930年代頃からアメリカのコーチビルダーが得意とした分野ではあった。しかし、市場自体は大きくなかった。
この続きは、AQC ジェットウェイ707(2)にて。










































































































