19歳の英国在住オーナーが所有する『MG ZR』はアフリカを制したラリーカー 父の2桁台コレクションは尽きることのないパーツ供給源

公開 : 2026.09.01 17:05

検査履歴に見るラリーの過酷さ

オーウェン・ターナー氏に電話で尋ねたところ、答えが得られた。「ラリーのクラス規定では最大排気量が1600ccと定められていたため、わたしがエントリーした3台のZRにはローバー45のエンジンを搭載しました。他の2台もまだ現役ですよ」と彼は語る。

MOT検査の記録をさらに見ていくと、実に興味深かった。特に2012年の検査記録からは、ロンドン・ケープタウン・ラリーから戻ってきた際、どれほど酷い状態だったかが明らかになっている。11件の重大な不具合により検査不合格となり、中でも特に顕著だったのは4本すべてのコイルスプリングの消耗だった。

後期型のMG ZR(今回のオーナーとは無関係の車両)
後期型のMG ZR(今回のオーナーとは無関係の車両)

現在、サスペンションの状態は改善されているのが、これは主にエドワードさんの父親が所有するZR/25のコレクションのおかげだ。エドワードさんによれば、このコレクションは尽きることのないスペアパーツの供給源になっているという。

「このクルマで何かが壊れたら、別のクルマから部品を取り外して交換するんです」と彼は言う。

かつて高く評価されていたモデルにとっては悲しい結末のように聞こえるかもしれないが、少なくともその10台ほどのZR/25が、同型の1台と、ラリーのスターになるという若者の夢を支え続けているのだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    役職:特派員
    フリーランスのジャーナリストで、AUTOCAR英国編集部の元スタッフ。姉妹誌『What Car?』誌の副編集長や『Practical Caravan誌』の編集長なども歴任した。元自動車ディーラーの営業マンという経験を活かし、新車・中古車市場や消費者問題について幅広く取り扱っている。近年は、これらのニュースや特集記事に加え、アイスクリーム・ワゴンのDIY方法から放置車両の探索まで、さまざまな記事を寄稿している。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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