上級電動SUVのヴィンテージイヤー BMW iX3/メルセデス・ベンツ GLC エレクトリック/ボルボEX60(1) カタログ上では歴然 3台の実力差は?

公開 : 2026.09.16 18:05

簡単にアクセスできるフロントの収納が便利

車内を比べようとドアへ手を伸ばすと、凝ったデザインで少し戸惑う。EX60は、小さなフィン状のブレードでドアが開く。従来的な鍵は用意されず、専用のカードや円盤状のデバイス、スマホのアプリがその役目を負う。少なくとも、動作は良好だった。

iX3にはキーが備わるが、ドアハンドルはポップアップ式で、望まないタイミングで引っ込むことも。GLCも似たシステムだが、そんなことはなく好調に動いていた。後日、ドアロックを解除できなくなるトラブルが起きたけれど。

ボルボEX60 P10 AWD(英国仕様)
ボルボEX60 P10 AWD(英国仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

3台ともフロントに収納があり、GLCでは、ボンネット上のエンブレムを押すと簡単にアクセスできる。使ってみると、これが非常に便利。容量も大きく、普段使いで有利なはず。EX60とiX3は、車内のレバーを引かない限りボンネットは開かない。

そしてキャビンの雰囲気は、驚くほどの差で面白い。オプションは多くなくても、ある程度のパーソナライゼーションは可能。内装の配色が、そんな印象を強めている。

高級感と大画面が相乗しインパクトが強いGLC

スタイリングと同様に、最もトラッドな空間なのはGLC。ダッシュボードは39.1インチの巨大なモニターパネルで覆われるが、ステアリングホイールやドアミラーのスイッチなどは従来的。センターコンソールが高く、素材には好ましい風合いがある。

ストライプ入りのウッドパネルに、凝った造形の送風口やスピーカーグリルなどで、高級感を醸成。未来的な大画面が相乗して、インパクトはかなり強い。シートは可動域が広く、ステアリングホイール越しに、鮮明なデジタルメーターが良く見える。

メルセデス・ベンツ GLC 400 4マティック・エレクトリック(英国仕様)
メルセデス・ベンツ GLC 400 4マティック・エレクトリック(英国仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

EX60の車内は、コンセプトカー的。四角いタッチモニターが載るダッシュボードが高めに据えられ、ステアリングホイールは小径で、フラットなフロアが足元に広がる。

素材選びは素晴らしく、ディティールのデザインも巧妙で、ボルボらしい雰囲気も香る。数は少ないものの、物理スイッチのタッチもイイ。ドアミラーやステアリングホイールの調整は、タッチモニターとステアリングスポーク部分のボタンで行うのだが。

この続きは、BMW iX3 / メルセデス・ベンツ GLC エレクトリック / ボルボEX60(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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