ボナムス・アメリアアイランド・オークション

●2017.03.09　アメリアアイランド／フロリダ／アメリカ
2月のパリでのレトロモービル・ウイークを終えたコレクターズ・オークションは、3月に入りフロリダへ舞台を移す。その幕開けとなったのがボナムス・アメリアアイランド・オークションだ。

 
冬でも温暖なフロリダ州は、アメリカ東海岸のリゾート・エリアとして親しまれており、様々なイベントが他のエリアに先駆けて開かれる。アメリカのコンクール・デレガンスの幕開けとして行われるのが伝統あるアメリアアイランド・コンクール・デレガンスで、その開催にリンクしてメジャー・オークションハウスが集まるが、最初に開催されたのがボナムス・アメリアアイランド・オークションである。

戦前のクルマの参加が多いコンクール・デレガンスだけに、オークションにもヴィンテージ、ベテラン期のクルマが並ぶのが特徴だ。今回は出品された87台中72台が決着し落札率は82.76%と好調だった。予想落札額100万ドル超えの高額車は、1955年型フェラーリ250 エウローパGT と1938年型タルボ・ラーゴ T150C ラーゴ・スペシャル・カブリオレだけだった。東海岸のオークションだけに旧いアメリカ車と英国車はじめとする渋めのクルマが多く、現実的な価格の車両が中心の顔ぶれとなった。

ここでの落札額のベスト10は以下の通り。1955年型フェラーリ 250 エウローパGT アロイ／2億5617万円、1911年型ピアス・アロー・モデル 48 ツーリング／6325万円、1986年型ランボルギーニ・カウンタック 5000S クアトロヴァルヴォーレ／3859万円、1961年型ジャガー Eタイプ・シリーズ1 エクスターナル・ボンネットラッチ・ロードスター／3758万円、1954年型アルノー・ブリストル・プロトタイプ・ロードスター／3732万円、1904年型ノックス16/18HP チュードル 5座 ツーリング／3365万円、1951年型アラード J2／3163万円、1989年型アストン・マーティン V8 ヴォランテ／2847万円、2011年型ポルシェ 997 スピードスター／2847万円、1947年型ロールス・ロイス・シルバーレイス・カブリオレ／2783万円、1965年型ポルシェ 911 2.0／2594万円という、最近のオークションとは異なり旧めのモデルが多くを占めた。

変わったところではダブルキャブで希少なトヨタ・ランドクルーザー HJ45は1329万円1989年型まで値を上げた。このほかの日本車ではワンオーナーでスーパーチャージャー付のマツダ・ミアータ（ユーノス・ロードスターの輸出版）が出品され、こちらは190万円で落札されている。またサミー・デイビス・ジュニアが所有していたロールス・ロイス・カマルグは532万円と低調だった。

リザルトを仔細に見てゆくと全般に価値が高いものの、人気車は高く、数があり人気が今ひとつのモデルはそれなりの額で落札されていることが分かろう。