ポルシェ、なぜ価値が高まる? 911 RやRS、GTシリーズを例に

公開 : 2017.11.19 15:10

誰もが一度は「ポルシェの価格高騰」なんてワード、聞いたことがあるのではないでしょうか。特別モデルが「バブる」理由は? と聞かれれば少し戸惑うかもしれません。そんなあなたに、この記事を。

もくじ

911 R、いかにして「伝説」に?
ナナサン・カレラ人気、4つの理由 不遇のモデルも
964RS、そして993RS 評価の違いとは

911 R、いかにして「伝説」に?

特別な911というのはこのクルマが生まれるのとほぼ同時に誕生しており、その最初のモデルとなれば、ある意味、全ての911の中でも最も特別なクルマだと言えるかも知れない。

1960年代を通じて多くの911がレースに参戦したが、1967年式911 Rは初めてポルシェが自身のレース活動のために製作したレーシング・モデルであり、当時の流行に従ってナンバー取得も可能だった。

ル・マンのプロトタイプカーである906から213ps 2ℓフラット・シックス・エンジン譲り受け、歴史上最も過激な軽量化を施された1台である。

最終的にフロントのバッジはステッカーに変更され、ドア・ヒンジはアルミニウム製、ホイールのセンターキャップも取り外されることとなった。

その結果は、これまでで最軽量の911として、なんと車重850kgの空冷ミサイルとなったのだ。残念ながら、ポルシェはわずか20台を生産したのみで、もし現在市場で販売されれば、その価値は最高で数百万ポンドにもなるだろう。

最近まで、1973年式カレラRS 2.7は正しいスペックとヒストリーがあれば£100万近くを支払う必要があったが、ありがたいことに、この価格は少しまともな水準にまで落ち着いてきている。

このクルマは模範的で最も素晴らしい911だと考えられているのだ。ではなぜ?

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