F430と似て非なるスクーデリア

同様に、ガヤルドは幅広い能力を発揮し、3台のなかではもっとも日常ユースに供しやすいクルマであることを証明してみせた。

ただし、ひとびとから注目されまくるのはガマンしなければならない。このガヤルドは、間違いなく北フランスのひとびとをもっとも魅了したクルマであった。

だが、われわれをもっとも魅了したのは430スクーデリアだ。そしてわたしはこの結果を当初、予想だにしていなかった。

ある意味、このスクーデリアの外観がベースとなったF430とあまり変わらないのをとても残念に思う。なぜなら、実際にはF430とはまったく違うマシンだからだ。

ありきたりな表現ではあるが、430スクーデリアは現行市販車として世界でもっともシャープでエキサイティングなロードカーの一台である。そして歴史的観点から見れば、フェラーリの歴代ロードカーとして最高のモデルと言っても過言ではない。

ここ数年のフェラーリ・ロードカーの素晴らしさを考えれば、この表現の重みがわかっていただけると思う。

いずれにしても、フェラーリ430スクーデリアは今回のテストで圧勝を果たした。そしてこれほど実力の高いライバル2台が相手だったことを考えると、これはまさしく偉業である。

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