GT2の圧倒的低速トルク

第2日目 AM6:00/オートルート

ほかのクルマが見当たらなくなったオートルート上でわれわれはいったん3台の速度を落とし、そこから一斉に全力疾走を開始した。わたしが乗っていたGT2は、この状況下では無敵だった。

GT2はほかの2台よりはるかにトルクが強大だが、特に低速からスロットルペダルを大きく踏み込んだときにその違いが顕著になる。

3000rpmも回せば強烈な加速Gが身体を押さえつけるが、その凄さといったらスクーデリアの7000rpmに匹敵する。だからGT2がほかの2台をあっという間に引き離したとしても、まったく驚くには当たらない。

ただしそれは一時的なものだ。速度域が上がるにつれてスクーデリアはその本領を発揮し、徐々にGT2を追い上げ始める。

もしもわれわれがそのまま右足を踏み込み続けていたら、おそらくスクーデリアは220km/hあたりでGT2を追い抜いていたに違いない。そして最終的には、最初は2台に後れをとっていたガヤルドが両車をパスしていただろう。要するに、最高速ではガヤルドがいちばん上を行くというのがこのステージでの結論だ。

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