「自動運転」安易な呼称は危険 英研究機関が指摘 各メーカーが声明

公開 : 2018.06.14 11:40

あいまいな自動運転レベルの定義

運転支援技術はここ最近急激に進歩している。たとえば、メルセデス・ベンツSクラスではアクセルやブレーキの操作を自動化し、30秒間までのハンドル操作もおこなうことができる。しかしアヴェリーによれば、「A地点からB地点まで完全に独立した制御で移動することができるクルマの登場は、まだまだ先のことになるでしょう」という。

彼は付け加える。「その時まで、ドライバーは運転に完全な責任を持つ必要があります。そして現在の技術を過大評価すべきではありません」

多くのメーカーの自動運転技術は現在レベル2(手を放せる)、レベル3(目を離せる)、レベル4(意識を放せる)の段階に位置している。トヨタ研究所のジル・プラットは以前AUTOCARの取材に対し、この3つのレベルが示すニュアンスの違いにより、開発競争が混乱しているとの見解を示した。

「メーカーによる自動運転レベルの評価の違いによる混乱を避けなければなりません。レベル4は特にその場の環境に左右される要素であり、注意深く確認する必要があります」と彼はいう。

日産のスポークスマンはザッチャムのレポートに対する声明を発表した。「プロパイロット・アシストは単なる運転支援装備であり、手や目を離すことはできません。そして高速道路や複数車線の道路での使用を想定しています。このことは販売時に確実にお伝えしています。このシステムは常にドライバーの操作を必要としており、ステアリングから手を離すと解除されるようになっています」

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