魅惑のツインエンジンカー ビンテージレーサーから最新ハイブリッドまで 前編

公開 : 2018.11.24 06:10  更新 : 2021.03.05 21:42

ミニ・ツインモーク(1963年)


ミニのメーカーであるブリティッシュ・モーター・コーポレーション(BMC)が利益の多い軍事契約を獲得しようとしたとき、実用的なミニ・モークに目を付けた。軽量かつ簡素な構造がメリットとなったものの、四輪駆動システムを持たなかったために、アレック・イシゴニスは1098cc Aシリーズ横置きエンジンとギアボックスを、既存のフロントサブフレームを使って2列目シートの後ろに搭載するという、シンプルなアイデアを思い付いた。

初期テストの結果は非常に良好であり、当初は米軍までツインモークへの興味を示していた。だが、追加したエンジンのせいで、ヘリコプターでの空輸に最適と考えられていたモークよりも車重は増し、最低地上高が不足したことで、ツインエンジンのモークはランドローバージープほどのオフロード性能を発揮することができなかった。その結果、BMCは受注に失敗し、いまではそのプロトタイプの販売車両見つけ出すことは不可能だが、スタンダードな前輪駆動のモークであれば英国では1万2000ポンド(173万円)、米国では2万5000ドル(285万円)から見つけ出すことができる。

関連テーマ

おすすめ記事

 

シトロエンの人気画像