英国の評価 新型スバル・フォレスターeボクサー ハイブリッド版に試乗

公開 : 2019.03.13 10:10

欧州では初めてとなる、スバルのハイブリットモデルが、フォレスターeボクサー。環境に優しいだけでなく、走行性能や四輪駆動としての実用性は、従来どおり充分な内容を備えている点が特徴だといえるでしょう。ジュネーブ・モーターショーに先駆けて、オーストリアで試乗しました。

もくじ

どんなクルマ?
内容は控えめな「eボクサー」ハイブリッド
どんな感じ?
電気の力でドライバビリティは向上
スバルらしい四輪駆動は健在
経済面でのメリットはほどほど
「買い」か?
他にはない特徴こそが魅力
スペック
スバル・フォレスターeボクサーのスペック

どんなクルマ?

内容は控えめな「eボクサー」ハイブリッド

近年のスバルを見ていると、少なくとも欧州では、自社をSUVブランドとして定義付けしようとしている様子。そう考えるとフォレスターが、一般的なファミリー層向けのSUVとして受け取られていないことが、少し不思議に感じられる。フォレスターは、クロスオーバー・エステート的な派生モデルとは異なる、充分に大きいボディサイズを備えたスバル唯一のSUVモデルとなっている。アメリカで生産され、欧米を中心に販売されていた、スバル・トライベッカ(B9型)というモデルもあったが、そちらは短命だった。

スバルは昨年、ボクサー・ディーゼルエンジンの生産を終了しているが、欧州では残りのモデルライフを好調に終わらせることができたようだ。そして今年、少し趣向を変えた新しい5代目のフォレスターが登場した。いまだにディーゼルエンジンへの不買運動のようなものが続いているが、新しいフォレスターにはガソリンエンジンにハイブリッドを組み合わせたパワートレインが搭載されている。スバルは「eボクサー」をブランド化させたい狙いがあるのだろう。

ただし、ハイブリッドとしての内容はかなり控えめなもの。電動モーターだけでの走行も可能とは謳われているが、モーターの出力はわずか16psと6.6kg-mと穏やかで、搭載されているリチウムイオン・バッテリーの容量も小さい。キャパシティとしては、マイルドハイブリッドと呼んだ方が正しいかもしれない。

しかし小型なハイブリッドシステムは、その分軽量で、電気モーターとバッテリー、パワーコントロールユニットなどを合わせても重量は110kgに収まっている。スバルで幅広く用いられているCVTの改良版に対応させる都合もあり、このサイズに決まったという理由もあるようだ。クルマとしての実用性や優れたオフロード性能に関しても、全く影響はないという。このハイブリッドシステムは、追って現行XVとインプレッサにも搭載予定となっている。ちなみに日本ではXVのeボクサーは導入済みだ。

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