スモールホットハッチの傑作 ルノー・クリオRSの中古車 シンクロには要注意

公開 : 2019.05.01 07:50

5代目となる新型が発表され、先々代モデルとなる日も近い3代目クリオ(日本名:ルーテシア)RSの中古車バイヤーズガイドです。このクルマ最大の弱点はギアボックスのシンクロですが、それ以外は信頼性の高いモデルであり、お手頃な価格も魅力のひとつです。

もくじ

甘い誘惑 問題はシンクロ
価格も魅力 多くの限定モデル
クリオRSの中古車 購入時の注意点
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知っておくべきこと
いくら払うべき?
掘り出し物を発見

甘い誘惑 問題はシンクロ

ギリシャ人がセイレーンと呼んだ海の妖精は、その甘い歌声で船乗りたちを誘惑し、船を岩礁に座礁させたという。

残念ながら、ルノースポール・クリオ197にそんな怪しげな魔力はないが、優れたシャシーに197psのパワーを組み合わせただけに留まらないこのクルマの魅力は、ドライバーたちを、岩礁ではなく、サーキットのコーナーへと誘い出すこととなった。

だが、このクルマにも問題があり、それはTL4の名を持つ6速マニュアルギアボックス、具体的にはシンクロがその元凶だった。3速へのダウンシフト時や、3速から4速へのアップシフト時における問題は広く知られており、それはいまだ全面的には解決されていない。

例えば、走行距離13万2000kmで2007年式クリオ197を売却しようとしているオーナーは、「3速と4速の間の引っ掛かりの原因は恐らくシンクロにあります」と話しており、他にも、ギアボックスに関する問題をインターネット上のフォーラムで公開しているオーナーがいる。

「多くが知るシンクロの問題を除けば、197カップは非常に素晴らしいモデルですが、2速のシンクロ不具合により、新しいギアボックスへと交換する必要がありました。その後、2速のシンクロ不具合が再発したため、ふたつ目のギアボックスも1万9000kmで交換しています。いまも4速のシンクロに問題を抱えています」

それでも、多くのユーズドモデルでシンクロの問題は解消されており、試乗することで、シフト状態のチェックを行うことはできるだろう。

シンクロに不具合が無ければ、クリオ197は素晴らしいユーズドモデルだと言えるが、サスペンションの問題も忘れる訳にはいかない。このクルマのアピールポイントが何かを考えれば、恥ずべきことではあるが、全般的にサスペンションが劣化しやすく、年式的にも覚悟が必要だろう。

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